日本という島国で生まれ育った私たちにとって、国境を徒歩で越えるなんて絶対に体験することのできないことですよね。
だとしたら、体験してみたくなりませんか?
徒歩で国境を越える体験ができる場所は、世界を探せば特にヨーロッパには数多くあるのですが、その中の一つ、シェンゲン協定の結ばれた町、ルクセンブルクは「シェンゲン(Schengen)」という町に行って、ルクセンブルク・ドイツ・フランスの3カ国を軽く20分ほど散歩してみたときの記録になります。
興味のある方は、ぜひシェンゲンを訪れてみてください。
ルクセンブルク・ドイツ・フランスを跨いで散歩
3カ国の国境を徒歩で越えることのできる場所は、シェンゲン協定の結ばれた町にあります。
シェンゲン協定はご存知ですか?
旅好きの方、特にヨーロッパを中心に訪れている方であれば、私なんかよりずっと詳しい方が多いかと思います。
ヨーロッパに行ったことがない方でも、聞いたことがあるであろうEU内の協定です。
シェンゲン協定:Schengen Agreement
あまり難しいことは私も分からないので、難しいことの分からない私が簡単に解説すると、ヨーロッパのシェンゲン協定参加国の間では国境管理が廃止されて、シェンゲン協定参加国に一度入国してしまえば、加盟国26カ国(2021年現在:下記参照)であれば、パスポートなしで自由に往来が可能です。
オーストリア | ベルギー | チェコ | デンマーク |
---|---|---|---|
エストニア | フィンランド | スウェーデン | スイス |
フランス | ドイツ | ギリシャ | ハンガリー |
アイスランド | イタリア | ラトビア | リヒテンシュタイン |
リトアニア | ルクセンブルク | マルタ | オランダ |
ノルウェー | ポーランド | ポルトガル | スロバキア |
スロベニア | スペイン |
この26カ国のどこかの国に一度入国すれば、入国審査なしで自由にその他25カ国を周遊できるのです。
出入国審査がないといえども私たちは外国人であり、身分証明書となるパスポートは常に携帯しておきましょう。
こんな大きな協定が結ばれたシェンゲンですが、ルクセンブルクという小さな国の、とんでもなく田舎町なのです。
なぜここで?と思うような場所でした。
シェンゲン:行き方
シェンゲンは、ルクセンブルク市からバスを乗り継いで1時間ほどのところにあります。
シェンゲンまでのアクセス方法は全てバスですが、3通りあります。
◆ 「Gare Rocade」バス停から「315」番バス乗車【直通】
◆ 「Gare Rocade」バス停から「177」番バス乗車【乗換有】
◆ 「Gare centrale」バス停から「175」番バス乗車【乗換有】
◆ 帰り
「Gare Rocade」バス停は、ルクセンブルク駅の裏側にあるのですが、このバス停にいける方は、直通「315」番バスを選択することをお勧めします。
どのバスも1時間に1本となっています。
バスターミナル付近に電光掲示板があり、バスナンバーとバス停ナンバーが表示されているので、そちらを確認してください。
もしバス停が分からない場合は、バス停は「Quai(クアイと聞こえました)」になるので、「Quai○○番はどこですか?」と尋ねてください。
「Bus stop」だと伝わらない方もいらっしゃいました。
「315」番バスは、約30分ほどでシェンゲンまで直通で行きます。
下車するバス停は「Schengen Ennen am Doref」で、この方法が一番簡単なアクセス方法になっています。
「177」番バスは、「315」番バスと同じバス停から乗車して、「Ellenger Gare」というバス停で「185」番バスに乗換が必要です。
「177」番バスに約30分ほど乗車して「Ellenger Gare」まで行き、「185」番バスに乗り換えて15分ほどで、シェンゲンの「Schengen Ennen am Doref」バス停に到着します。
「175」番バスは、ルクセンブルク駅前のバスターミナルから出発していて、「Mondorf Christophorus」というバス停で「185」番バスに乗換が必要です。
「175」番バスに約30分ほど乗車して「Mondorf Christophorus」まで行き、「185」番バスに乗り換えて15分ほどでシェンゲンの「Schengen Ennen am Doref」バス停に到着します。
Googleマップを使用して下車場所を追うことをお勧めします。
「175」番バスで下車するバス停「Mondorf Christophorus」付近にかわいい建物(下記画像)がありました。
帰りですが、「315」番バスは、息に下車したバス停ではなく、下車したバス停の一本川よりの通りのバス停から乗車となります。
「175」「177」番バスに乗り換えて帰る場合は、下車したバス停から同じ「185」番バスに乗ります。
この「185」番バスは、往復しているのではなく同じ場所を巡回しているバスなので、元北道を戻るのではなく、そのまま下車した場所から乗車すれば「175」「177」共に乗り換えたバス停まで行けます。
少し分かりづらいのですが、バスの運転手さんに降りるバス停を告げたら問題ないです。
ルクセンブルクでは、2020年3月より公共交通機関が完全無料化となっていて、ルクセンブルク内であれば無料でどこにでも行けてしまうのです。
シェンゲン:歩いて国境越え
「Schengen Ennen am Doref」バス停で下車したら、バスの進行方向に向かって5分ほど歩けば、「European Museum Schengen」があるので、そこにパンフレットなどがあります。
公式サイト:https://www.visitschengen.lu/
また、カフェも併設しているので、休憩も可能です。
European Museum Schengenの手前に橋があるのですが、その橋の真ん中からドイツになっています。
バス停からドイツの国境までは、徒歩僅か3分程度の距離になっていて、橋を渡りきると、左がドイツで右に10分ほど歩くと、そこはフランスです。
ドイツとフランスの国境には、ミニエッフェル塔が建っていました。
フランス側は本当に何もなく、ただ只管何もない田舎道が続いている感じです。
これで3カ国を徒歩で国境越え達成です。
ドイツ側には、橋を渡りきって左に曲がるとすぐに多国籍料理のお店があったり、「REWA」というストアがあったり、ちょこちょことお店があります。
シェンゲン:レストラン&カフェ
シェンゲンでは、それほど長時間滞在もしないと思うのですが、シェンゲンで軽く腹ごしらえをしたいという方は、ちょっとしたカフェなどがあります。
Café Oudill | ルクセンブルク側にある気軽に飲食ができるカフェ。 公式サイト:Café Oudill |
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Hôte Distingué | ルクセンブルク側にあるアジアンレストラン。 |
Grill Dreiländereck | ドイツ側にある、テイクアウトの多国籍料理のお店。 |
Eiscafé Dreiländereck Osman Senol | ドイツ側にあるアイスクリーム屋さん。 公式サイト:Eiscafé Dreiländereck Osman Senol |
まとめ
日本に住んでいたら体験することのない、国境を徒歩で越える経験。
案外あっさり国境を越えることができたので、国境を越えた感はなった苦なかったのですが、私にとっては特別な体験となりました。
ルクセンブルクはとても小さな国なのですが、ルクセンブルク市内の旧市街はとても美しい街並みで見ごたえのある場所になっています。
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ぜひ西ヨーロッパ周遊の際に立ち寄ってみてはいかがでしょうか♡