ルクセンブルク・ドイツ・フランス国境を跨いで散歩【ルクセンブルク】

◆ATTENTION◆

2022年10月1日以降、新型コロナウイルス関連の入国規制は解除されており、ルクセンブルク入国時の陰性証明書、ワクチン接種証明書の提示は不要、入国規制等も撤廃となっています。

 

◆ATTENTION◆

EUでは、テロの脅威、観光客の増加、継続する地域への移民流入への対応として、ヨーロッパ旅行情報認証システム(ETIAS:事前渡航認証システム)を開始する予定で、欧州旅行情報認証制度、またはETIASビザ免除は、2023年11月に日本からヨーロッパへ旅行するための旅行要件となります。

日本国籍保持者がヨーロッパを旅行する場合、ETIASビザ免除をオンラインで申請する必要があります。

公式サイト:ETIAS(エティアス)EU 申請ウェブサイト | ETIAS application site

 

日本という島国で生まれ育った私たちにとって、国境を徒歩で超えるなんて体験することのできないことですよね。

 

だとしたら、体験してみたくなりませんか?

 

徒歩で国境をける体験ができる場所は、世界を探せば特にヨーロッパには数多くあります。

その中の一つ、シェンゲン協定の結ばれた小さな田舎町、ルクセンブルクは「シェンゲン(Schengen)」に行って、ルクセンブルク・ドイツ・フランスの3ヵ国を軽く20分ほど散歩した時の記録になります。

 

興味のある方は、ぜひシェンゲンを訪れて散策してみてください。

 

 

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ルクセンブルク・ドイツ・フランス国境を跨いで散歩

3ヵ国の国境を徒歩で越えることのできる場所は、シェンゲン協定の結ばれた小さな田舎町にあります。

 

ブドウ畑に囲まれたモーゼル川に面した小さな町は、1985年にこの場所で締結された「シェンゲン協定」により、世界中に名を知られることとなりました。

 

町自体はとても小さく、周辺のワイナリーを訪れたり、3ヵ国の国境を歩いて越えたりと、のんびりと過ごすにはとても快適な場所です。

 

2015年には協定発足30周年を記念したヨーロッパ博物館がOPENし、町の見どころとなっています。

 

シェンゲン協定:Schengen Agreement

シェンゲン協定は、1985年6月14日にモーゼル川のルクセンブルク領内で、観光船である「プリンセス・マリー・アストリッド号(Princesse Marie-Astrid)」の船内で締結され、1995年から施行されました。

 

加盟国間の国境を検査なしで越えることのできるようにしたこの協定によってヨーロッパに人口4億人を超える巨大な市場が誕生し、EUの発展につながっています。

 

2023年1月現在、27ヵ国が加盟しています。

 

この協定は平和でなければ維持存続はできない事であり、シェンゲン協定の根底には多国間の多くの市民の平和への願いが込められています。

 

オーストリア ベルギー チェコ デンマーク
エストニア フィンランド スウェーデン スイス
フランス ドイツ ギリシャ ハンガリー
アイスランド イタリア ラトビア リヒテンシュタイン
リトアニア ルクセンブルク マルタ オランダ
ノルウェー ポーランド ポルトガル スロバキア
スロベニア スペイン クロアチア  

 

この27ヵ国のどこかの国に一度入国すれば、出入国審査なしで自由にその他26ヵ国を周遊できるのです。

 

 

注意

出入国審査がないと言えども私たちは外国人であり、身分証明書となるパスポートは常時携帯しておきましょう。

 

こんな大きな協定が結ばれたシェンゲンですが、ルクセンブルクという小さな国の、とんでもなく小さな田舎町なのです。

 

なぜここで?と思うような場所でした。

 

シェンゲン:アクセス方法

シェンゲンは、ルクセンブルク市からバスを乗り継いで1時間ほどの場所にあり、アクセス方法は3通りあって、全てバスでの移動になります。

 

 ◆ 「Gare Rocade」バス停から「402」番バス乗車【直通】

 ◆ 「Gare Centrale routière」バス停から「412」「413」番バス乗車【乗換有】

 ◆ 帰り

 

「Gare Rocade」バス停は、ルクセンブルク駅の裏側にあるのですが、このバス停に行ける方は、直通「402」番バスを選択することをお薦めします。

 

バスターミナル付近に電光掲示板があり、バスナンバーとバス停ナンバーが表示されているので、そちらを確認してください。

 

MEMO

もしバス停がわからない場合は、バス停は「Quai(クアイと聞こえました)」になるので、「Quai○○番はどこですか?」と尋ねてください。

「Bus stop」だと伝わらない方が結構いらっしゃいました。

 

 

「Gare Rocade」バス停から「402」番バス乗車【直通】
 

「402」番バスは直通で1時間に2~3本ほど運行していて、約30分ほどでシェンゲンに到着します。

 

下車するバス停は「Schengen, Ennen am Doref」で、この方法が一番簡単なアクセス方法になっています。

 

 

「Gare Centrale routière」バス停から「412」「413」番バス乗車【乗換有】
 

「412」「413」番バスは、ルクセンブルク駅前のバスターミナルから出発していて、「Mondorf-les-Bains, Christophorus」というバス停で「432」番バスに乗換が必要です。

 

「412」「413」番バスに約30分ほど乗車して「Mondorf-les-Bains, Christophorus」まで行き、「432」番バスに乗り換えて15分ほどでシェンゲンの「Schengen Ennen am Doref」バス停に到着します。

 

Googleマップを使用して下車場所を追うことをお薦めします。

 

 

帰り
 

帰りですが、行きに下車したバス停から同じ番号のバスに乗車すれば、巡回しているバスなので、そのままルクセンブルク中心部に帰ることができます。

 

「402」番バスであれば直通で、「432」番バスであれば「Mondorf-les-Bains, Christophorus」バス停まで戻り、その後「412」「413」バスに乗り換えます。

 

少し分かりづらいのですが、バスの運転手さんに降りるバス停を告げたら声をかけてくれました。

 

MEMO

ルクセンブルクでは、2020年3月より公共交通機関が完全無料化となっていて、ルクセンブルク内であれば無料でどこにでも行けるようになっています。

 

シェンゲン:歩いて国境越え

「Schengen Ennen am Doref」バス停で下車したら、バスの進行方向に向かって5分ほど歩けば、「ヨーロッパ博物館(European Museum Schengen)」があり、そこにパンフレットなどが置いてあります。

 

ヨーロッパ博物館の敷地内には、様々なモニュメントがあります。

旧東西ベルリンの壁が設置されていますが、これは国境のコントロールの厳しさの教訓としてこの地に設置されています。

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また、この地域は20世紀初頭まで鉄鋼業が盛んだったことを象徴してドイツ、フランス、ベネルクス(ベルギー・オランダ・ルクセンブルク)を意味した3本の鋼鉄で造られた柱が設置されています。

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カフェも併設しているので、休憩もできます。

 

ヨーロッパ博物館の手前に橋があるのですが、その橋の真ん中からドイツになっています。

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バス停からドイツの国境までは、徒歩僅か3分程度の距離になっていて、橋を渡りきると、左がドイツで右に10分ほど歩くと、そこはフランスです。

 

ドイツとフランスの国境には、ミニエッフェル塔が建っていました。

エッフェル塔の傍に小さな小屋があるのですが、ここは読まなくなった本を誰かが持ってきて、また誰かが読みたい本を持っていくという、リサイクル本屋さんになっていました。

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フランス側は本当に何もなく、ただひたすら何もない田舎道が続いている感じです。

 

これで3ヵ国を徒歩で国境越え達成です。

 

ドイツ側には、橋を渡り切って左に曲がるとすぐに多国籍料理のお店があったり、「REWA」というストアがあったり、ちょこちょことお店があります。

 

シェンゲン:レストラン&カフェ

シェンゲンでは、それほど長時間滞在もしないと思うのですが、シェンゲンで軽く腹ごしらえをしたいという方は、ちょっとしたカフェなどがあります。

 

Café Oudill ルクセンブルク側にある気軽に飲食ができるカフェ。
公式サイト:Café Oudill
Hôte Distingué ルクセンブルク側にあるアジアンレストラン。
Grill Dreiländereck ドイツ側にある、テイクアウトの多国籍料理のお店。
Eiscafé Dreiländereck Osman Senol ドイツ側にあるアイスクリーム屋さん。
公式サイト:Eiscafé Dreiländereck Osman Senol

 

最後に…

日本に住んでいたら体験することのない、国境を徒歩で越える経験。

案外あっさり国境を越えることができたので、国境を越えた感は全くなかったのですが、私にとっては特別な体験となりました。

 

ルクセンブルクはとても小さな国なのですが、ルクセンブルク市内の旧市街はとても美しい街並みで見ごたえのある場所になっています。

 

 

ぜひ西ヨーロッパ周遊の際に立ち寄ってみてはいかがでしょうか♡