オーストラリアにあるウルル。
ウルルと聞いてもピンとこない人もいるかと思いますが、
エアーズ・ロックと聞くと、恐らく多くの方が聞いたことあると思うのですが、
世界最大級の一枚岩です。(厳密には2番目で一番もオーストラリアにあります:マウント・オーガスタス)
そもそもエアーズ・ロックという名前は、
オーストラリアがイギリスの植民地時代にイギリスの探検家が発見し、
当時の首相:ヘンリー・エアーズの名前を取って、エアーズ・ロックと名付けたそうです。
そのため、エアーズ・ロックという名前で広く知れ渡りましたが、
本当の名前はウルルなんです。
ウルルの方が個人的には好きな名前(*'▽')
だって、可愛いやん(笑)
このウルルですが、
現在のところ一応登山可能となっているのですが、
2019年10月26日をもって登山禁止となります。
今まで出来ていたことが出来なくなる。となると人間ってどうするか想像つきますよね?
ラストチャンスとかなんとか言って、世界中からウルルを目指して観光客が押し寄せるわけです。
そもそもウルルがどんな場所なのかってご存知ですか?
大まかにいうと、イギリスの植民地化以前からオーストラリア大陸及び周辺の島に住む先住民(所謂オーストラリアの主):アボリジニの聖地なんです。
アボリジニがウルル周辺に居住を始めたのは、
今から1万年以上も前の事で、1万年前ってもうよく分からないんですが、
長い歴史がある日本なんて言われているんですが、日本なんか比べ物にならない位の歴史があるんですよ。
もちろん「日本」という国と比較すべきではないと思いますが、私が分かりやすく(笑)
そんな彼らの聖地なんです。何度も言います!!聖地なんです、聖地!!
ウルルにはアボリジニが遺したとされる、
精霊や水場の位置が描かれた壁画があって、それの最も古い物は1千年以上前のものと推定されているそうです。
そして至る所にある巨大な穴やくぼみは、
風食などによって長い年月かけて出来たもので、精霊が宿っているとされているそうです。
アボリジニにとって歴史のある聖地、
アボリジニの間ではそう簡単に登山許可なんてされてなかったんですが、
イギリス人及びヨーロッパ諸国の人々によって観光地化され、
その後返還はされたものの、現在はオーストラリア政府にアボリジニがある条件付きでリースしているという状況なのです。
そりゃね、一枚岩のどでかい珍しい山が収益につながらないわけがない。
悲しいかな、歴史やウルルのもつ意味も大事だけど生きていくには収益が必要なわけですよ。
だからオーストラリア政府はリース料としてウルル、カタ・ジュタ国立公園の入場料の一部を支払ってはいるんですけどね。
ただ、お金を払っているから何でもOK。なんて事はないでしょう。
もちろんアボリジニの方々は観光客の登山を快く思ってない。
これは当然っちゃ当然でしょう。
ただ、快く思ってはいないものの、完全にNOが言えない。
それは彼らにとって、この国立公園への入園料は大事な収入源であるからです。
登山を禁止してしまうと観光客が減り生活が厳しくなるのは目に見えて分かる事。
登山できる場所なのに「登らないで!」の看板…これが全てを物語っていると思いませんか?
観光客が登山する事によって、
この岩を長年傷付け続けています。
遠くからでも登山客の歩いた道が筋となって頂上まで続いている事が確認できるほどです。
彼らの聖地に土足で入り傷を付けているのです。
2011年にも一度登山禁止になる予定だったのですが、
それが今まで伸びている状況。
当初の予定だと、1985年から99年間のリースとなっているので、本来の期限はまだ。
だからこの先もどうなるか分からないけど・・・
私個人の意見としては、10月から永久的に登山禁止で全然いいと思うな。
もし10月までに登山を考えている方、
ウルルの方々にとって、旅行客がお土産を買ったりお金を落としてくれる事は、
とてもありがたい事なんで、彼らは基本的に観光客Welcomeなんです。
だからこそ、観光客の私たちは、彼らの文化を学び、理解する事が大事だと思いませんか。
文中でも触れた日本の長い歴史。
これを海外の観光客が無碍に扱ったら、傷つけたら…どう思いますか?
広島で記念碑に外国人が落書きした事で大きなニュースになりましたよね?
富士山に外国人が落書きしたニュースありましたよね?
日本も最近外国人観光客が増えた事で不満が出てきてますよね。
同じことなんです。
もちろん登山出来るようになっているのだから、
問題ないっちゃ問題ないんですが、極力しないでほしいと思いませんか?
実は私もエアーズ・ロックの登山計画を立てた事がありました。
そんな時に、友達からこの話を聞きました。
素直な私は、即却下した(笑)というのは冗談で、
もちろん悩んだ挙句、登山を諦めました。
現在は登山可能となっています。
登るな!とは私個人としては言えませんし、言ったところで考え直すのは恐らく私の周りのごく少数の友達位でしょう。
だからもし、10月までに残された3カ月の間、
夏休みもあれば、シルバーウィークもありますよね。
その間にウルルに行かれる方が周りにいらっしゃるのなら、
聖地だという事をしっかりと胸に刻んだうえで、彼らの文化を学び理解し、
その上で訪れてほしいと思い、突然今日ブログに書きたくなりました。
ウルルに早く平穏が訪れる事を願って♡