将来地図から消えてしまうかもしれない世界の10の場所

旅行好きあるある…

死ぬまでに見れるだけ絶景を観たい!
行けるだけ知らない世界に行きたい!!

 

そんな衝動をなかなか抑えるのは難しいことですが、一旅行者として少し立ち止まって目を向けて欲しい現実があるので、この記事を書きました。

 

世界中の誰もが旅行リストに入れるような人気観光地ですが、将来的に消滅の危機に直面している場所が世界にはいくつもあります。

 

そんな消滅の危機に直面している世界の場所をいくつかピックアップしました。

 

 

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将来地図から消えてしまうかもしれない世界の10の場所

 

将来地図から消えてしまうかもしれない世界の10の場所

これから紹介する世界的に有名な観光地をあなたはいくつ知っているでしょうか。

恐らくほとんどの場所が観光地として聞いたことがある、行ったことがある、知っている…という場所だと思います。

 

万里の長城(The Great Wall):中国

ファイル:万里の長城-HaoWei.jpgによる

 

万里の長城は、世界最大の人口建造物です。

 

この長城は紀元前214年ごろ、北方の異民族が信仰してくるのを迎撃する為に建設され、現在に至るまで2000年以上もの間存在し続けています。

 

しかし、あまりにも長大すぎるため、メンテナンスが行き届かず、観光用に整備された一部の場所を除いては明代に建設されて以降整備されることもなく、壁の3分の1はレンガの盗難、過剰な農業による侵食、劣化による崩落が少しずつ進んでいます。

 

北京から約60kmのところにあり、観光バスなども盛んに出ているため絶えず観光客が訪れています。

 

タージ・マハル(Taj Mahal):インド

ファイル:Taj-Mahal.jpg

 

インド北部のアグラ(Agra)にある総大理石の墓廟。

 

ムガル帝国(मुगल साम्राज्य)の第5代皇帝「シャー・ジャハーン(Shehābo'd-Dīn Moḥammad Shāh Jahān)」が、1631年に死去した愛妻「ムムターズ・マハル(मुमताज़ महल)」のために建設したお墓です。

 

アジア・ヒンドゥー・イスラム・ペルシャのスタイルをブレンドした建築デザインのタージ・マハル。

インドと言えば、タージ・マハルを思い浮かべる人も多いのでは…

 

この歴史的な墓廟には、年間400万人が訪れています。

 

そのため、多くの観光客と地元の交通車両が、侵食と大気汚染の両方を大幅に増加させている状況です。

 

また、インドでは人気の観光地のため、どんなに入場料を上げても観光客が減ることはなく、侵食と大気汚染への対策の手立てがない状態でもあるのです。

 

そして、タージ・マハルの基礎が沈んでいると専門家の報告があり、観光客受け入れの廃止を検討しているという噂があるのです。

 

モルディブ(Maldives):モルディブ

ファイル:MaledivenBeach.jpg

 

インド洋にあるこの楽園には、白糖のように白い熱帯のビーチ、ターコイズブルーの海、広大なサンゴ礁があります。

 

これらの島々の80%は海抜僅か1.5mであり、海面が1m上昇すると国の80%が消滅すると言われているにも関わらず、過去100年で海面が20cm上昇していて、年々上昇する推移は1世紀以内に地球の最も低い国を沈める可能性があります。

 

そんなモルディブは、この脅威を肌で感じており、年々上昇している潮流によって非難する住民を移住させるためのプラン作りに取り組んでいるそうです。

 

グレートバリアリーフ(The Great Barrier Reef):オーストラリア

ファイル:ムーアリーフ水中ReefScape.jpg

 

オーストラリアのクイーンズランド州(Queensland)の海岸に沿って2600km以上にわたって広がる世界最大のサンゴ礁地帯です。

 

二酸化炭素の世界的な増加は、成長の遅い脆弱なサンゴの劣化を加速させています。

現在、北部地域でサンゴの67%がサンゴ礁の最悪の被害を受けて死亡したことが明らかになっています。

 

港湾開発に関連する時代遅れの漁業や産業公害も、サンゴ礁・海底・海洋生物への被害の一因となっています。

 

ユネスコは、保全活動が必須であると報告しています。

 

 

エバーグレーズ(The Everglades):アメリカ

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アメリカ合衆国のフロリダ州南部にある総面積約2万㎢にも及ぶ湿地。

 

この地には、マングローブ・サバンナ・沼地が含まれています。

また、クロコダイルとアリゲーター(日本では「ワニ」で一括りにされるのであまりピンと来ないかもしれません。)が共存している地球上で唯一の場所でもあります。

 

この場所の南部である5分の1だけが公式の国立公園になって保護されており、1900年以降インフラの開発、農業の汚染、地元の野生生物を捕食するビルマニシキヘビなどの導入により、元々あった面積の半分に縮小してしまいました。

 

ヴェネツィア(Venice):イタリア

ファイル:Veneziae il canal grande.jpg

 

中世の街「ヴェネツィア」は、インスタ映えスポット満載の世界的人気観光都市です。

 

アドリア海の最深部、ヴェネツィア湾にできたラグーナの上に築かれた運河が縦横に走る水の都です。

 

この美しいヴェネツィアの街は、不安定なラグーンに建てられたため、年々沈み続けており、毎年繰り返される洪水は、サン・マルコ寺院(Basilica di San Marco)を含む市内の低地のレンガ構造への構造的損傷を早めています。

 

海面が僅か1.5m上昇すると、ヴェネツィアは海に沈み水中となってしまうのです。

 

死海(The Dead Sea):イスラエル

ファイル:死海岩塩ビュー031712.jpg

 

地球上で最も円分量の多い塩湖。

 

死海は過去40年間、ヨルダン川上流部での大規模な灌漑用水の利用や、原因不明の雨不足、近隣ホテルが大量の井戸水を使用するようになったり、ミネラルが豊富な死海の湖水を美容製品に使うために汲み上げたりと、化粧品会社や農家からの鉱物採掘によって不可逆的な被害を受けてきました。

 

そのため、1960年代には1,000㎢あった湖面の面積は、現在約600㎢まで大幅に縮小しています。

また、縮小した場所には大きなシンクホールが現れました。

 

死海は毎年凡そ約1m後退しており、50年以内に消滅すると言われています。

 

コンゴ盆地(The Congo Basin):アフリカ

ファイル:Loxodontacyclotis.jpg

 

地球上で2番目に大きな熱帯雨林。

面積370万㎢で7ヶ国(中央アフリカ・カメルーン・コンゴ共和国・コンゴ民主共和国・アンゴラ・ルワンダ・ブルンジ)を跨いでいる。

 

研究者は、毎年約8093.713km²(東京ドーム約18個分)の熱帯雨林が失われていると報告しています。

その要因には、内戦・伐採・採掘・牧場など様々な理由があります。

 

最近舗装された道路では、密猟者がボノボ(チンパンジー)、ゾウ、ゴリラ、オカピ(キリンの仲間)などの絶滅危惧種を簡単に狩ることができてしまい、科学者たちは保全努力をしなければ熱帯雨林の3分の2が2040年までになくなると予測しているのです。

 

キリマンジャロ(Mount Kilimanjaro):アフリカ

ファイル:キリマンジャロ山に対するアンボセリ国立公園の象

 

アフリカ大陸の最高峰。

 

キリマンジャロの高い場所にある氷原は、登山家にとって「最終的な目的地」と言われています。

 

科学的データによると、アフリカで最も高い山の頂上にある氷は、1912年以来毎年1%ずつゆっくりと後退しており、20年前から蓄積しなくなっているのです。

 

氷が解けて暗い土が露出していて、土壌はより多くの熱を吸収し、氷河が急速に解けるようになっています。

現在の減少率では、氷河は15年で消滅すると言われています。

 

マダガスカル(Madagascar):アフリカ

ファイル:OaklandZooLemurs.jpg

 

アフリカ大陸の東南海岸部から沖へ約400km離れた西インド洋にある島々。

 

2005年に放映された大ヒットアニメーション映画「マダガスカル」によって、この地が世界的に有名になり、地図に載るようになりました。

 

その影響で、アフリカの東南海岸おきにあるこの大きな島固有で野生のキツネザルが存在するのですが、現在ではそのキツネザルを見つけられる可能性が低くなっているそうです。

 

木炭と薪の農業と繰り返し起こる火事は、マダガスカルの森を崩壊させています。

 

現在では、元々あった手付かずの森が、僅か10%だけとなっているのですが、密漁のために既に危険に晒されているキツネザルを更に脅かしている状況なのです。

 

最後に…

様々な文献を読んでみたり、ネットで調べたりして気付いたのですが、全ての原因はほぼほぼ人間がかかわっていることを目の当たりにして、かなり考えさせられています。

 

地球温暖化や環境破壊をなくそうと声高らかに叫ぶ人間が、一番原因を作り出しているという皮肉。

 

人間が地球温暖化や環境破壊をなくそうと叫ぶのは自分たちのためだけ。

でも、実は一番苦しんでいるのは、自然界であり自然界に生きる動物であり、人間はその中でもぬくぬくと生活を続けているわけです。

あなたはこの現実をどう受け止めますか?