ノマドワーカー向け:海外旅行医療・傷害保険4つの選択肢【ノマドライフ】

2005年頃から使われ始めた「ノマドワーカー」という、場所にとらわれないライフスタイルですが、COVID-19によって半ば強制的に世界中の人が働き方の見直しをすることとなり、固定のオフィスなどの場所にとらわれることなく仕事をする「デジタルノマド」という働き方・生き方がこの1年で大きな注目を集めています。

 

その日その日、仕事をする場所を自分の意思で決めることができ、それは近所のカフェや世界中にあるコワーキングスペースなど、日本国内に留まらず、世界中を旅しながら働くことも可能なので、旅行好きにとってこのライフスタイルは何としてでも取り入れたいところですね。

 

そんなノマドワーカーが居住地を日本国外に目を向けたときに、まず悩むのが海外旅行保険です。

1週間程度の短期旅行や、1~3ヶ月程度であれば多くの保険会社が出している海外旅行保険もそれほど高額ではないし、クレジットカード付帯の保険でカバーする方も多いです。

 

ただ、帰国がいつになるか分からない、海外を転々としたいノマドワーカーとしては、縛られることが多過ぎるうえに、高額なので手を出しにくいのです。

 

そんなノマドワーカー向けの保険を徹底的に調べましたので、この記事ではノマドワーカー向けの海外医療保険について詳しく解説します。

 
ノマドワーカー向け:海外旅行医療・傷害保険4つの選択肢【ノマドライフ】
 
 

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海外旅行保険

海外旅行中に起こる様々なトラブルに備えるためにも「海外旅行保険」には加入しておいたほうが安心です。

 

海外旅行中に事故に遭い怪我をしたり、旅先で体調不良になったりして入院や手術をするとなると、日本より高額な医療費の国も多く、借金まみれとなります。

また、携行品が破損したり、盗難に遭ったり、損害を被ることもありますし、自分自身が破損させてしまう可能性もあるわけです。

 

そんな時に海外旅行保険に入っていれば、保険の内容にもよりますが、ほとんどの場合全額保険でカバーできるようになっています。

 

海外旅行保険:補償内容

 
補償内容 保険金が支払われる場合
障害死亡
後遺障害
海外旅行中のケガが原因で死亡したり後遺障害が生じたりした場合
疾病死亡 海外旅行中に発症した病気が原因で死亡した場合
傷害・疾病
治療費用
海外旅行中にケガや病気になり治療費が発生したとき
賠償責任 海外旅行中に誤って他人の物を壊したり、
他人にケガをさせてしまったりして法律上の賠償責任を負った場合
携行品損害 海外旅行中に所持品を盗まれたり、破損したりした場合等

 

このほかにも、旅行者が万一の場合に家族が現地に行く際の費用をカバーしてくれる「救援者費用」や、航空機の遅延などの場合にも補填してもらえるものなど、多くの保険が用意されています。

 

短期旅行であれば、全ての内容を補償を盛り込んだ保険でも、そんなに高額ではありません。

もちろん費用を抑えなくても大丈夫な方は、通常の海外旅行保険がであれば様々な選択肢がありますし、移住前に解決もできるので安心です。

 

ただ、世界中を転々としようと思うノマドワーカーとして、まず通常の海外旅行保険だと、日本出国前に加入が必須となり訪れる国などの指定も加入時に決めるようになるので行き先が縛られてしまいます。

 

そんなノマドワーカー向けの保険が少しずつ作られています。

 

ノマドワーカー向け:海外旅行保険

ノマドワーカー向けの医療保険はまだまだ少ないのですが、私が調べていく中で3つの保険会社を見つけましたので、それぞれの保険内容、保険料などを参考に自分のスタイルに合った保険を見つけていただければと思います。

 

 ◆ クレジットカード付帯保険

 ◆ グローブパートナー

 ◆ World Nomads

 ◆ SafetyWing

 

海外旅行保険:クレジットカード付帯保険

多くのクレジットカードには年会費無料のクレジットカードでも「海外旅行保険」がついています。

カード会社にも寄りますが、保険内容もかなり手厚くなっているものも多く、短期の旅行であれば個人的にはクレジットカード付帯の海外旅行保険で問題ないと思っています。

 

3ヶ月毎に日本に帰国されるスタイルのノマドライフを考えている方であれば、これでも問題ないのかなと思います。

何よりも保険料が無料であることが大きなメリットです。

 

カード会社や種類によって適用する補償内容が変わりますので、必ず内容を確認しましょう。

まず重要なのは、事故や急病などが補償される「障害・医療保障」がどの程度補償されるかということは確認が必要です。

また何かを破損した場合の賠償請求も補償されるか確認しておいたほうがいいです。

とりあえず、医療費などの金額の予測がつかないようなものの補償がされるようだったら、私は良しとしてます。

 

なお、カード会社によって、「自動付帯」なのか「利用付帯」なのかも確認が必要です。

自動付帯は、旅行中カードを持っているだけでも補償されますが、利用付帯であれば、旅行中にカードを利用していない場合、補償が受けられません。

利用付帯については、利用の範囲などもカード会社毎に違いますので、確認しておきましょう。

 

私は海外旅行用のクレジットカードとして、アメックスを使用していますが、旅行に関する支払、航空券・ホテル予約など全てアメックスでしています。

ちなみにアメックスゴールドは現状自動付帯と利用付帯両方あるのですが、2021年7月より利用付帯のみとなるそうです。

利用条件 自動付帯
支払限度額
利用付帯
支払限度額
2020年7月~
利用付帯
支払限度額
障害死亡
後遺障害
5,000万円 1億円 1億円
傷害治療費用 200万円 300万円 300万円
疾病治療費用 200万円 300万円 300万円
賠償責任 4,000万円 4,000万円 4,000万円
携行品損害 50万円 50万円 50万円
救援者費用 300万円 400万円 400万円
遅延・欠航など
(荷物含む)
2万円 2万円 2万円
受託手荷物紛失 4万円 4万円 4万円

 

注意

アメックスは海外旅行傷害保険の補償はかなり充実しているのですが、カード自体が使えない場所も多いです。

 

海外旅行保険:グローブパートナー

「グローブパートナー」は、世界最大の教職員学生共済会:MGENと総合保険代理店Assets Assuranceが共同で開発した保険商品です。

 

グローブパートナーの海外旅行傷害保険は、クレジットカードによりオンラインで契約することが可能で、日本出国前に契約をすまさなくてはいけない日本国内の保険会社と違い滞在先で急遽旅程が伸びても都度契約のできる便利な保険です。

また、フランスの保険会社でありながらも、日本語対応してくれるので、言語の面でも安心です。

 

ノマドワーカー向けというよりも、留学生やワーキングホリデーの方対象とされているのですが、長期で色々な国に訪れる方向けの保険もあり、ノマドワーカーでも充分利用できる保険だと思います。

MEMO

保険契約ができる方は、69歳以下となっております。

 

公式サイト:海外旅行・留学・ワーホリ保険のグローブパートナー | ASSETS ASSURANCES

 
主な補償内容

 ✔ 入院・通院・薬・検査等の医療費

 ✔ 自国までの緊急移送等のアシスタントサービス

 ✔ 個人賠償責任補償

 ✔ 傷害死亡後遺障害補償

 ✔ 自国から渡航地までの往復時の寄託手荷物補償

保険料・補償内容:保険料と補償内容について | ASSETS ASSURANCES

プランによって保険料は違いますが、一番安いもので€540(約68,500円)/1年から用意されており、保険料の安さも魅力的です。

保険料金や補償内容などは、様々なプランがありますので、詳細は公式サイトでご確認ください。

 

海外旅行保険:World Nomads

海外ノマドワーカーの間でノマドワーカー向けの保険会社を聞けば必ず「World Nomads」が出てくるほど定番のノマドワーカー向けの保険会社です。

MEMO

世界中で一番旅人に読まれているガイドブック「LonelyPlanet」が取り扱っている保険もWorld Nomads社です。

参照:Buy trusted travel insurance - Lonely Planet

World Nomadsは、オーストラリアを拠点とする旅行保険会社です。

「自由」「安全」「コネクション(関係・つながり)」という旅に重要な3つの懸念に適切に対処できればと、元々バックパッカーであった「Simon Monk」によって2002年に創立されました。

 

創設者自身が元バックパッカーという事で、旅行者が何を必要とし、何を望んでいるのかを知っているので、ノマドワーカーのニーズに合った必要な保険商品が揃っています。

現状、世界150ヵ国以上の人々が加入でき、医療及び賠償責任などの補償を24時間の緊急支援体制で対応してくれます。

注意

✔ 全て英語対応なので、英語に不安のある方は、あまり向いてない保険会社です。

✔ 保険金を申請する際にUS$100支払う必要があるため、$100未満の保険料は請求する意味がありません。

✔ キャッシュレス診療ではなく一度立替が必要です。

公式サイト:World Nomads - Explore Your Boundaries

 
主な補償内容

 ✔ 旅行中の事故

 ✔ 入院・通院・薬・救急車・緊急医療帰国

 ✔ 海外歯科医療

 ✔ 傷害死亡後遺障害補償

 ✔ 荷物の盗難・紛失・破損・遅延

補償内容:What's covered by travel insurance?

保険料については、補償内容のページからオンラインで即時見積が出せれるので、試しに出してみましょう。

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Which countries or regions are you traveling to? 訪れる国
When are you traveling? 旅行日時
What's your country of residence? 居住地
How many people are traveling? 旅行者数
How old is the traveler? 旅行者の年齢

 

海外旅行保険:SafetyWing

「SafetyWing」は、月額(4週間・28日):US$40(アメリカでは$68)の保険料で、北朝鮮などの一部の国を除いた約180ヶ国で使える医療保険を提供しているノルウェー発祥の保険会社です。

MEMO

この金額は18~39歳の場合であり、年齢によって保険料は変わります。

デジタルノマド保険を「自分たち自身が欲しかった」という理由から、元々デジタルノマドであった「Sondre Rasch」氏と「Sarah Sandnes」氏、「Hans Nyvold Kjellby」が共同で創設した保険会社です。

 

SafetyWingは国内大手保険会社である東京海上と提携し運営しています。

 

日本国内で取扱いのある海外旅行保険の多くは、出国前の加入が必須条件となりますが、SafetyWingでは「すでに旅の途中」であっても加入することが可能です。

保険料は終了日を設定しない限り、28日毎にサブスクリプション方式のように更新されていきます。

 

また、90日毎に母国でも30日間は保険が適用されるようになっており、一時帰国時なども利用ができます。

 

保険の種類は「Nomad Insurance(旅行医療保険)」と「Remote Health(健康保険)」の2種類が用意されています。

個人での契約であれば、「Nomad Insurance(旅行医療保険)」を選択する方が良いかと思います。

注意

✔ 全て英語対応なので、英語に不安のある方は、あまり向いてない保険会社です。

✔ 自己負担額US$250までは保険の適用がありません。例外的に、緊急避難などを要する緊急事態などは自己負担免除の項目もありますが、基本的に自己負担US$250までは必要と思ってください。

公式サイト:SafetyWing - Insurance for Nomads, by Nomads

 
主な補償内容

 ✔ 旅行中の事故

 ✔ 入院・通院・薬・救急車・緊急医療帰国

 ✔ 海外歯科医療

 ✔ 傷害死亡後遺障害補償

 ✔ 荷物の盗難・紛失・破損・遅延

補償内容:Description of Coverage

 

  Nomad Insurance Remote Health
保険料 US$40~ US$153~
居住国以外での補償
居住国での補償 ※1
COVID-19
癌補償
持病補償 ※2
短期プラン ※3
旅行中断・荷物紛失など

 

※1:短期帰国での補償となります。

※2:加入前に持病の申告・承認が必要となります。

また、病状によって価格の変更及び補償対象外となる可能性もあります。

※3:「Remote Health」は年間契約プランとなります。

 

保険料については、オンラインで即時見積が出せれるので、試しに出してみましょう。

見積:SafetyWing - Insurance for Nomads, by Nomads

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Age range 年齢
Including travel in the US 米国への旅行を含む場合は☑
Specific trave dates 日時が決まっていたら☑
Start date 出発日
End date 帰国日

 

最後に…

海外旅行に行き慣れていても、生活するとなると状況が変わってくるかと思います。

 

私は海外旅行保険はいつもクレジットカード付帯で済ませていたのですが、さすがに移住となると保険も気になり色々調べて見ました。

 

今回紹介したノマドワーカー向けの保険は、日本国内の保険会社で契約するよりも安く、また滞在先でも加入が可能と、デジタルノマドにとっては本当に便利な保険商品だと思います。

日本国内の保険会社が出す保険商品より簡素かな…と思う部分もありますが、充分必要なものは補えていると思います。

日本人にとってハードルが高いのは、英語での契約となるところでしょうか。

 

まだまだノマドワーカー向けの保険は少なく、またリモートワークに関しては、日本は世界と比べてかなり遅れている国ということは薄々感じている方も多いかと思います。

そんな日本で、すぐにノマドワーカー向けの最適な保険商品が提供されるとは思えませんし、英語の壁はありますが、デジタルノマドを考えている方は是非海外ノマド保険も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

 

また、ノマドライフを始める際に必要な準備についてもまとめていますので、ぜひ参考にしていただければと思います。

参考:ToDoリスト:初めての海外移住で必要な準備【ノマドライフ】

 

素敵なノマドライフを手に入れてお互いハッピーな人生にしましょう♡