スウェーデンを訪れるなら、絶対に体験して欲しい大切な文化があります。
それが、コーヒーとお菓子を片手に、心地よいお喋りを楽しむ時間「フィーカ(Fika)」です。
特に、中世の面影がそのまま残る旧市街「ガムラ・スタン」には、何百年も前の建物をリノベーションした地下洞窟のようなカフェや、石畳に面したお洒落なテラス席など、特別なフィーカを体験できる名店がギュッと集まっています。
この記事では、ガムラ・スタン散策の合間にフラッと立ち寄りたい、雰囲気抜群のおすすめカフェを厳選して紹介したいと思います。
本場のシナモンロールの香りに包まれる、贅沢なひと時を覗いてみませんか?
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ストックホルム旧市街:本場のフィーカを体験!おすすめカフェ5選
ストックホルム観光の中心地である「ガムラ・スタン」。
たくさん歩いて観光名所を巡ったあとに欠かせないのが、スウェーデン流のコーヒー休憩「フィーカ」ですよね。
しかし、観光地ゆえに「どこに入れば良いか迷ってしまう」「混雑していて落ち着かない」ということも。
そこでこの記事では、ガムラ・スタンで地元の人にも愛される本当に美味しいカフェを徹底リサーチ!
絶対に頼みたい現地の定番スイーツや、知っておくとちょっと得する注文のコツまで、初めてのフィーカを100%楽しむための情報をまとめました。
そもそもフィーカとは?
「フィーカ」とは、一言でいうとスウェーデン語で「コーヒー休憩をする・お茶文化」のことです。
しかし、スウェーデン人にとってのフィーカは、私たちが日常で行う「仕事の合間に自販機の缶コーヒーを飲む」ような単なる水分補給や休憩とは、全く意味合いが異なります。
これは、スウェーデンの社会や人々の心に深く根ざした、大切な「ライフスタイルであり、儀式」なのです。
単なる休憩じゃない!フィーカに込められた「意味」
スウェーデン人にとって、フィーカで最も重要なのは「時間を共有すること」と「心地よさ」です。
| 誰かと繋がる時間 | 一人でホッと一息をつくフィーカもありますが、基本的には家族、友人、同僚、あるいは恋人と席を共にし、お互いの近況を話したり、リラックスしてコミュニケーションを取ったりする時間を意味します。 |
| 義務としてのフィーカ!? |
スウェーデンの企業では、午前10時と午後3時頃に「フィーカの時間(Fikarast)」が公式に設けられていることが珍しくありません。 社長も新入社員も役職に関係なくフラットに集まり、コーヒーを片手に雑談をする事によって、職場の風通しがよくなり、ストレスが軽減されるため、スウェーデンの高い生産性を支える秘密とも言われています。 |
フィーカの黄金コンビ「コーヒー&伝統菓子」
フィーカをする上で、欠かせない定番のメニューがあります。
| 主役は「質の良いコーヒー」 |
実はスウェーデンは、世界トップクラスのコーヒー消費国(北欧諸国は常に上位にランクインします)。 基本的には浅煎り~中煎りのスッキリとしたブラックコーヒーが好まれます。 |
| お供は「シナモンロール」と「カルダモンロール」 |
フィーカのお供になる甘い焼き菓子のことを総称して「ブッラ(Bulle)」や「カフェブロード(Kaffebröd)」と呼びます。 特に、シナモンが香る「カネルブルレ(Kanelbulle)」はスウェーデンが発祥の地。 さらに現地では、爽やかなスパイスが効いた「カルダモンロール」も同じくらい、あるいはそれ以上に大人気です。 |
言葉としての「Fika」のユニークな使い方
この言葉、実は名詞(フィーカの時間)としても、動詞(フィーカする)としても使える便利な言葉なんです。
「Ska vi fika?(スカ・ヴィ・フィーカ?)」、これはスウェーデンで毎日のように飛び交うフレーズで、「ちょっとお茶しない?」という意味です。
友達を誘うときはもちろん、気になる人をデートに誘うときの「重過ぎない魔法の言葉」としても使われています。
ちなみに、この「Fika」という言葉の語源は、19世紀にスウェーデン語でコーヒーを意味していた「kaffi(カフィ)」という単語の音を引っくり返して作られたという、ちょっと可愛いお茶目な歴史もあるのです。
ガムラ・スタン:おすすめカフェ4選
ガムラ・スタンのデコボコした石畳を歩いていると、どこからともなく、バターとスパイスの甘く香ばしい香りがふわっと漂ってきます。
北欧スウェーデンのモダンな雰囲気も素敵ですが、古い壁に囲まれたガムラ・スタンのカフェに身を置き、温かいコーヒーを一口すする瞬間は、まるで時が止まったかのような愛おしい時間です。
早速、ガムラ・スタンでおすすめのカフェをご紹介します。
Café Under Kastanjen:歴史を感じる古民家カフェ

ガムラ・スタンの古民家カフェの代表格である「Café Under Kastanjen」は、旅行者はもちろん、地元ストックホルムの人々からも絶大な人気を誇る超名店です。
店名の「Under Kastanjen」とは、スウェーデン語で「トチノキ(マロニエ)の木の下で」という意味で、その名の通り、物語の世界から飛び出してきたかのようなロマンチックなロケーションが魅力です。
お店は、ガムラ・スタンの細い路地を抜けた先にある「Brända tomten(ブレンダ・トムテン:燃えた跡地)」という小さな広場に面していて、広場の真ん中には、初夏には美しい花を咲かせ、秋には見事な紅葉を見せる巨大なトチノキがそびえ立っていて、その木を囲むようにカフェのテラス席が並んでいます。
建物自体は数百年の歴史を持つ古民家で、地上階は明るくアットホームな北欧インテリアですが、地下へ降りると、レンガのアーチが美しい「隠れ家のような洞窟空間」が広がっています。
お昼でもキャンドルが灯されていて、ガムラ・スタンらしさを100%味わえる特等席です。
💡MEMO
大通りから少し奥まった小さな広場にあるため、地図を見ていても一瞬迷うことがあります。
大広場から徒歩2~3分、細い路地の先に突然現れる、大きな木と可愛いテラス席が目印です。
| 住所 | Brända tomten, 111 31 Stockholm, スウェーデン |
| 営業時間 |
月~金 8:00~23:00 土 9:00~23:00 日 9:00~21:00 |
| URL | UNDER KASTANJEN |
おすすめメニュー
ベーカリーカフェなので、スイーツだけでなく、しっかりとした北欧のランチメニューも絶品です。
| 自家製のシナモンロール&カルダモンロール |
ここの焼き菓子はどれも大ぶりで、外はサクッ、中はしっとり。 カルダモンの香りがしっかり聞いた本場の味を大きなマグカップに入ったコーヒーと一緒にいただくのが至高のフィーカです。 |
| シュリンプサンドイッチ(Räksmörgås) |
もしランチタイムに訪れるなら、スウェーデンの伝統料理であるオープンサンドイッチがおすすめ。 パンが見えないほどこれでもかと高く盛られた新鮮な小エビ、ゆで卵、ディル、マヨネーズの組み合わせは、見た目も華やかです。 |
Chokladkoppen:誰もが一度は目にする名店

ガムラ・スタンの中心地、大広場を訪れた人が、ほぼ100%「可愛い!」とカメラを向ける赤と黄色の建物…その黄色の建物の1階にあるのが、超有名カフェ「Chokladkoppen」です。
店名はスウェーデン語で「チョコレートカップ」という意味で、ガムラ・スタンのアイコン的存在であり、連日世界中からの観光客で活気溢れる、ストックホルム旅行で外せない絶対王者のカフェです。
17世紀に建てられた赤く美しい建物は、ガムラ・スタンの歴史を語る上でも重要な場所で、その歴史的な建築の横にある黄色の可愛い建物に、一歩入るとポップでおしゃれ、且つアンティークなインテリアが広がっています。
実はこのカフェ、ストックホルムのLGBTQ+フレンドリーカフェの先駆けとしても有名で、店内にはレインボーフラッグが掲げられていて、スタッフも皆フレンドリーで、性別や国籍、年齢を問わず、世の中の誰もが心地よく、オープンな雰囲気でお茶を楽しめる暖かい空間が魅力です。
すぐ隣の赤い建物にある「Kaffekoppen」は、Chokladkoppenの姉妹店です。
| 住所 | Stortorget 18, 111 29 Stockholm, スウェーデン |
| 営業時間 |
日~木 9:00~22:00 金・土 9:00~23:00 |
| URL | Chokladkoppen | Visit Stockholm |
おすすめメニュー
ここを訪れたら、必ず注文して欲しいシグネチャーメニューがあります。
| ボウルで楽しむ「ホットチョコレート(Varm choklad)」 |
店名の通り、ここの一番人気は特大のカフェオレボウル(スープボウル)のような器でサーブされるホットチョコレートです。 濃厚でコクのあるチョコレートの上には、こぼれんばかりのふわふわなホイップクリームがたっぷり! |
| ホワイトチョコレート・チーズケーキ |
ケーキ類のクオリティも高い事で知られていますが、中でもおすすめは、どっしりと濃厚なチーズケーキにホワイトチョコレートの甘みが絶妙にマッチした一品。 名物のホットチョコレートや、スッキリとした味わいのブラックコーヒーとの相性は抜群です。 |
Sundbergs Konditori:ストックホルム最古!1785年創業の伝統を受け継ぐ
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ガムラ・スタン散策の途中にぜひ紹介したいのが、現存するストックホルム最古のカフェ(菓子店)として知られる「Sundbergs Konditori」です。
創業はなんと1785年で、日本で言うと江戸時代からずっと同じ場所で営業を続けているという、とんでもない歴史を持ったカフェで、ガムラ・スタンの南側にあるイェルントルゲット広場(Järntorget)に面していて、本物の気品とクラシックな雰囲気に浸れる名店です。
創業者のGustaf Adolf Sundbergは、当時のスウェーデン国王グスタフ3世(Gustav III)の宮廷のパティシエだった人物で、王室御用達の格式高いお菓子を街の人々に提供したのがこのお店の始まりです。
店内に入ると、天井から吊り下がった美しいシャンデリア、深い色合いの木製家具、そしてクラシックな肖像画が壁を埋め尽くしていて、BGMも静かで、ガムラ・スタンの他の観光地化されたポップなカフェとは一線を画す、落ち着いたエレガントな空気が流れています。
| 住所 | Järntorget 83, 111 29 Stockholm, スウェーデン |
| 営業時間 |
9:00~20:00 |
| URL | なし |
おすすめメニュー
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| 伝統の「プリンセスケーキ(Prinsesstårta)」 |
スウェーデンを代表する伝統的なケーキといえば、緑色のマジパン(砂糖とアーモンドの練り菓子)で包まれたプリンセスケーキです。 この店のプリンセスケーキは、ふんわりとしたスポンジ、ラズベリージャム、そして甘さ控えめの生クリームが美味しい層をなしていて、見た目の可愛らしさはもちろん味も一級品。 スウェーデンの伝統ケーキを食べるなら、最古のこのお店で! |
| 伝統的なクッキーや焼き菓子 |
ショーケースには、シナモンロールだけでなく、昔ながらのレシピで作られた小さなクッキーやタルトが並んでいます。 どれも素朴ながら上品な味わいで、深煎りのドリップコーヒーにピッタリです。 |
Bistro Nobel:ノーベル賞受賞者気分を味わえる

ガムラ・スタンのノーベル博物館内にある「Bistro Nobel」は、「ノーベルアイス」や「椅子の裏のサイン」でとても有名な、旅の強力なハイライトになるカフェです。
18世紀の歴史ある証券取引所の建物内にありながら、カフェスペースはとてもモダンで北欧らしい、洗練されたお洒落なデザインでまとめられています。
博物館の展示を見学した後にすぐ立ち寄れるため、展示で得た感動やノーベル賞の余韻に浸りながらコーヒーを飲むという、ここだけの知的な体験が叶います。
アイスを食べ終わったら、もしくは席に着いたら、自分が座っている椅子の裏側を覗き込んでみてください。
このカフェには、世界中から博物館を訪れた歴代のノーベル賞受賞者たちが、「自分が座った椅子の裏に直筆サインを残していく」という粋な伝統があります。
オバマ元大統領や、山中伸弥教授をはじめとする日本の歴代受賞者たちのサインも、このカフェのどこかの椅子の裏に眠っています。
📍カフェだけの利用はできない(入場料が必要)
ビストロ・ノーベルは博物館のチケットを購入した後のエリア(有料ゾーン)にあります。
カフェだけの利用はできないので、必ず博物館の観光プラントセットで時間を組むようにしましょう。(※大人の入場料はSEK 160、18歳未満は無料)
ちなみに完全キャッシュレスなので、そこも注意!
| 住所 | Stortorget 2, 103 16 Stockholm, スウェーデン |
| 営業時間 |
火~日 11:00~17:00 月曜定休 |
| URL | Bistro Nobel - Nobel Prize Museum |
おすすめメニュー
ここではノーベルアイスが有名ですが、ノーベルアイス以外にもオススメのメニューがあります。
| 本格的な「北欧ランチ」が味わえる |
平日のランチタイム(11:00~14:00頃)には、日替わりのランチメニューが提供されています。 お肉、お魚、ベジタリアンの3種類から選べることが多く、どれもスウェーデンの家庭料理をベースにした本格派。 小さなスープと焼きたてのパン、そして食後のコーヒーもセットに含まれているため、ガムラ・スタンでランチ難民になった際のオススメスポットでもあります。 |
| 定番の「シュリンプサンドイッチ(Prawn Sandwich)」 | 週末や夕方などの少し軽食を食べたい時間帯には、たっぷりの小エビとディルが乗ったスウェーデン名物のオープンサンドイッチが人気です。 |
| ワインやビールも楽しめる! |
実はここ、アルコールメニューも充実しています。 特に金曜日の夕方は営業時間が長くなり、おつまみと一緒にワインや地ビールを一杯楽しむ現地の人々でも賑わいます。 |
本場でフィーカを楽しむ3つのコツ
①コーヒーは「おかわり(Påtår)」ができるお店も!
スウェーデンのカフェ(特にカジュアルな古民家カフェやセルフサービスのベーカリー)では、ドリップコーヒーを頼むと「Påtår(ポートール:おかわり)」の文化があるお店がとても多いです。
レジの近くやメニューに「Påtår ingår(おかわり込み)」と描かれていたり、カウンターに大きな保温ポットが置いてあれば、「2杯目はセルフサービスで自由に注いでいいですよ」というシステム(または数十クローナの格安で追加できるシステム)です。
②「カルダモンロール(Kardemummabulle)」にも挑戦してみて!
日本で北欧スイーツといえばシナモンロールが有名ですが、現地スウェーデンでそれと同じ、あるいはそれ以上に熱狂的な人気を誇るのがカルダモンロールです。
日本ではなじみが薄いですが、スパイスの王様と呼ばれる「カルダモン」の粗挽きパウダーが、生地の中にも外にもこれでもかとたっぷり使われ、口に入れた瞬間に、爽やかでエキゾチックな香りがパッと広がり、上品な大人の甘さが特徴です。
③混雑する時間を避ける裏ワザ&注文のルール
ガムラ・スタンは世界的な観光地で、人気カフェをストレスなく満喫するための「時間と注文」のコツがあります。
現地の人や観光客でカフェが一番混雑するのは、ランチ直後から夕方にかけての「14:30~16:00頃」で、この時間は席を探すのも一苦労。
また、ガムラ・スタンのカフェの多くは「席を確保してからレジに並んで注文する」スタイルか「レジで注文して番号札をもらって席に着く」スタイルかに分かれます。
混雑を避けるなら、朝の散策を兼ねた「10:00~11:30頃」の午前フィーカ、またはランチタイムの真っ只中の「12:30~13:30頃」を狙うのが裏ワザです。
多くの人がレストランにいる時間帯は、カフェがぽっかり空くので狙い目です。
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最後に・・・
中世の面影を色濃く残すガムラ・スタンで過ごすフィーカの時間は、単なるコーヒー休憩を超えて、旅そのものを何倍も豊かに彩ってくれる特別な体験です。
焼きたてのシナモンロールの甘い香りに包まれたり、地下の隠れ家でキャンドルの炎を眺めたり、大広場のテラス席で活気ある街並みを眺めたり・・・。
お気に入りのカフェで過ごしたひと時は、きっとストックホルムのたびの中で一番愛おしい思い出として心に残るはずです。
ガムラ・スタンを訪れた際は、観光の足を少しだけ止めて、「Ska vi fika?(お茶しない?)」の魔法の言葉とともに、北欧の心地よい時間を心行くまで味わってみてください。



