◆ATTENTION◆
2023年6月9日以降、新型コロナウイルス関連の入国規制は解除されており、インドネシア入国時の陰性証明書、ワクチン接種証明書の提示は不要、入国規制等も撤廃となっています。
◆ATTENTION◆
バリ州政府は、バリ州の文化及び自然の保護を目的として、2024年2月14日から、バリ島を訪問する外国人観光客に対し、「外国人観光客徴収金」を課し、一人あたり15万ルピアの徴収を開始する予定です。
在インドネシア日本国大使館:バリ州が徴収を予定している「外国人観光客徴収金」について | 在インドネシア日本国大使館
白い砂浜、熱帯のサンゴ礁、ターコイズブルーの海。
美しいビーチとサンゴに囲まれた手つかずの自然が残るギリ島は、バリ島から高速船で訪れることのできる楽園の島です。
島内では車やバイクなどが走ってなく、美しい熱帯の島の風景以外に気を取られるものが何もないギリ島は、まさに休暇に理想的な場所となっています。
シュノーケリングで水中美術館(The Nest)を観覧したり、色鮮やかな熱帯魚と遊んだり、ビーチで肌を焼き、時々訪れるイルカの群れを眺め、自然豊かな南国の島に溶け込んでみたいと思いませんか。
ダイビングやシュノーケリングをする方にとって、アオウミガメ(Chelonia mydas)を含む様々な海洋生物を間近で見ることのできる最高の場所で、海面10~20mほどの深さで見つけることができるはずです。
この記事では、多くの観光客がバリ島旅行の合間に訪れるギリ島の紹介をしたいと思います。
ギリ島:バリ島から訪れるサンゴ礁に囲まれた楽園
ギリ島は、インドネシアのロンボク島(Pulau Lombok)の北西海岸のすぐ沖にあり、ギリ・トラワンガン(Gili Trawangan)、ギリ・メノ(Gili Meno)、ギリ・アイル(Gili Air)という3つの小さな島からなる群島です。
「ギリ」とは、ササック語(Sasak)で「小さな島」を意味するため、ロンボク島付近のほとんどの島々の名前にギリが付いていますが、この3島を除く島については誰もが固有名で言及しているそうです。
フレンドリーな地元の人々と素晴らしい自然の美しさで知られるこの島々は、どの島も観光客向けに充分なインフラが整っていて、いくつものリゾートがあります。
ギリ島は、全てのものを輸入に頼っておりコストがかかるため、バリ島やロンボク島に比べ旅費は割高になっています。
ギリ島:歴史
ギリ・トラワンガンは、1980年代後半から1990年代後半にかけてパーティの島として知られるようになりました。
人口も少なく僻地のため、当時警察の常駐がなかったそうで、島内では麻薬が自由に入手できたそうです。
1990年代に、ダイビング産業が急速に成長し、島々は世界的なダイビングの地として発展し始めたことにより、地元の観光業が発展し、多くの観光客に対応する宿泊施設や観光スポットが開発され始めました。
2000年、島周辺のサンゴ礁の保護と環境保全の改善を目的として、ギリ・エコ・トラスト(Gili Eco Trust)という非営利団体が設立されました。
それ以来、さんご礁の保護と修復、廃棄物管理などの改善、浸食から島を守る活動、教育などを目的とした多くのプロジェクトが始動し、特に温暖化による被害や、持続不可能な地元の漁法などの改善のために多くの活動が行われています。
2005年には隣の島であるバリ島から高速船の運航が始まり、それ以来、バリ島をはじめレンボンガン島(Nusa Lembongan)周辺の様々な場所から多くの高速船が往来しており、ギリ島は観光産業に関連した急速な成長と発展を続けています。
ギリ島:行き方
バリ島とロンボク島からギリ島までの直行船があり、バリ島からは様々なルートを運行する高速船が頻繁に運航しています。
バリ島の玄関口であるングラ・ライ国際空港(Ngurah Rai International Airport)からロンボク国際空港(Bandar Udara Internasional Lombok)までは、飛行機で行くこともできフライト時間は約40分ほどです。
その後、ロンボク国際空港から約60kmほど離れたロンボク島北部のバンサル港(Pelabuhan Bangsal Penyeberangan Gili)までタクシーで約1.5時間、そこからローカルボートで約20~30分ほどかかります。
公共フェリーは、サヌール(Pantai Sanur)から車で約1時間ほどのバリ島南東部にあるパダンバイ(Padang Bai)のフェリーターミナルから1時間毎に出発し、ロンボク島のレンバル港(Pelabuhan Lembar)まで最短で4~5時間ほどで到着します。
その後、レンバル港から約50kmほど離れたバンサル港までタクシーで移動し、ギリ島行きのローカルボートに乗るようになります。
高速船は、直行船がバリ南東部パダンバイ、バリ南部セランガン(Serangan)、バリ北東部サヌール(Pantai Sanur)から毎日出発しており、平均所要時間は2~4時間ほどになっています。
ギリ島に行くには高速船が最も一般的な移動方法です。
ギリ島:ベストシーズン
赤道に近いため、ギリ島は雨季と乾季がある温かい熱帯気候です。
ロンボク島のすぐ東にリンジャニ山(Gunung Rinjani)、バリ島の西にアグン山があるため、ギリ島は幾分守られた環境にあり、周囲の島々と比較すると僅かに晴れの日が多い気候になっています。
雨季は11月~4月、乾季は5月~10月となっていて、気温は22℃~34℃の範囲で、年間を通しての平均気温は約28℃となっています。
ギリ島は一年中楽しめる観光地ですが、ピークシーズンは7、8月とクリスマスから新年にかけてになっていて、ホテル料金は高く、ビーチは混雑することが予想されます。
最もお薦めの時期は、4~6月と9月で、ホテル料金は多少安く設定されています。
なお、雨季の季節10月~3月頃までは、天候が予測できず、海が荒れることもあるため、各島への移動が困難になることがあります。
大雨と強風により、島内の店舗が休業する可能性もあります。
ギリ島:あなたにとって最適な島はどれですか?
ギリ島の3つの島は、いずれも静かなビーチ、ターコイズブルーの海、雄大な海洋生物など観光客を大いに満足させることと思いますが、それぞれに違いがあります。
最もインドネシアの雰囲気を味わえる場所はギリ・アイルですが、ギリ・トラワンガンは、地元住民と共に多くの欧米人が移住してきたため、より人口密度の高い島となり、3つの島の中で最大かつ最も人気のある島です。
活気に満ちたナイトスポットがあり、幅広いレストランやバーが揃っているので、エンターテイメントには事欠かず、日が沈んでからも楽園のパーティを楽しむことができます。
静かな休暇が好みであれば、ギリ・メノやギリ・アイルがお薦めです。
ギリ・アイルはロンボク島に最も近く、ギリ島の中で最も人口が多い場所です。
ギリ・メノは最も小さい島で、居住者は数百人しかおらず、とても静かな雰囲気が漂っていて、その静けさにマッチしたホテルやレストランがあります。
観光産業への継続的な投資の結果、ギリ島は急速に発展していて、毎年それぞれの島の個性を維持しながら、新しいリゾートや宿泊施設が誕生しています。
どの島も、島内では条例により自動車などの電動車両の通行が禁止されているため、徒歩や自転車、あるいはシドモ(Cidomo)と呼ばれる馬車が交通手段となります。
個人的には動物を使った移動手段が嫌いなのですが・・・
また、ギリ3島間はボートで簡単に訪れることができます。
海洋生物やサンゴ礁が豊富なため、ギリ島周辺ではスキューバダイビングなどもよく行われており、最も有名なダイビングスポットは、「シャークポイント(Shark Point)」「マンタポイント(Manta point)」「サイモンズリーフ(Simon's reef)」です。
どのような楽園の旅を求めているかに応じて、ご自身にとって最高のギリ島を見つけてください。
ギリ・トラワンガン(Gili Trawangan):楽園でのパーティを楽しみたい
ギリ・トラワンガンは、ギリ島の中で最大かつ最も発展していて、観光に特化された島です。
海抜が30mと唯一海抜の高い島で、長さ2.5km、幅1.75kmの土地に人口約1500人が暮らしています。
島内は、徒歩で約2時間、自転車であれば1時間以内で周ることができます。
トラワンガン(Trawangan)という名前は、第二次世界大戦中の日本軍占領時に、この島に建設された洞窟トンネルの存在にちなんで、インドネシア語でトンネルを意味するテロウォンガン(Terowongan)に由来しています。
第二次世界大戦中の日本軍の駐留地は島南部で、そこには高射砲が設置されていたのですが、現在トンネルの外側に基部が残っています。
島民の居住地、娯楽施設、宿泊施設、その他商業施設などは、島の東側に集中しています。
ギリ島の中で、ビーチサイドバーやレストランが最も充実していて、かつてバックパッカーの地であったギリ・トラワンガンは、現在では幅広い年齢層、様々旅行形態の人々を対象とし、宿泊施設は低価格のホテルから、高級ビラやホテルまで多岐にわたります。
この島にあるアイリッシュ・パブ「ティル・ナ・ノーグ(Tír na Nóg)」は、ギリ・トラワンガン島がアイリッシュ・パブのある世界最小の島だと豪語している通り、活気あるナイトスポットや多くの旅行者で賑わった雰囲気を味わいたいのであれば、この島が最適の島となっています。
ギリ・トラワンガンは、1980年代以降、麻薬が自由に入手できる場所として知られていました。
この島では、マジックマッシュルーム(Psilocybin mushrooms)などが公然と宣伝されていたり、より強力な麻薬が流通していることが知られています。
インドネシアの麻薬法は非常に厳しく、麻薬の所持及び使用は禁止されていて、死刑を含む刑罰が下されます。
「ドラッグツーリズム」は、ギリ・トラワンガンで始まりましたが、最近ではギリ・メノやギリ・アイルでも容易に見つけることができるようになっています。
一度の過ちで取り返しのつかない事にならないよう、そういったものには関わらないようにしましょう。
ギリ・メノ(Gili Meno):静かで落ち着いた旅がしたい
ギリ・メノは、ギリ3島の真ん中に位置する島で、長さ2km、幅1km強とギリ島の中で最も小さい島であり、人口約500人で主に島の中心部に集中していて、トラワンガンに比べ観光客も少ないため最も静かな場所です。
そのため、日常から離れて静かに休暇を過ごしたいのであれば、ギリ・メノが最高のギリ島になります。
ギリ・メノは、ギリ・トラワンガンとは対照的な場所で、目立ったナイトスポットがないため、大規模なビーチパーティの代わりに静かで小さなバーでこの島ののんびりとした雰囲気の中で夕日を楽しみながら過ごすことができます。
この島には、ターコイズブルーの透き通った海と、長閑な人里離れた白いビーチを求めて新婚旅行者が多く訪れています。
ギリ・メノには、島の至る所に海水浴場があり、美しい人気のないビーチが広がっています。
ウミガメの保護区もあります。
少しアクティブに過ごしたいときは、東側にギリ・アイルとロンボク島の景色を眺めながら、約2時間ほどでゆっくり島を散策することができます。
島の西側では、ギリ・トラワンガンとバリ島のアグン山(Gunung Agung)を見ることができます。
ギリ・アイル(Gili Air):インドネシアの雰囲気を味わいたい
ロンボク島本土に最も近いギリ・アイルは、各方向に約1.5kmにわたって伸びていて、人口約2,000人と、ギリ島の中で最大の人口を持つ島です。
ギリ・アイルも観光に特化された島ですが、村の生活と住宅が島の中心部を占めており、ギリ島の中で最もインドネシアの雰囲気を醸し出していて、ギリ・メノよりは活気がありますが、ロンボク島本土からも近いため、静かな場所を求める旅行者にとても人気のある場所になっています。
ギリ・アイルでは、東海岸でシュノーケリングやスキューバダイビングを楽しむことができるようになっていて、サンゴ礁に沿って泳いだり、ウミガメを見ることもできます。
また、スタンドアップパドルボード(SUP)やカイトサーフィンなどのウォータースポーツも利用できるようになっています。
ギリ・アイルは、パーティアイランドで知られる最大の島ギリ・トラワンガンと、静かな場所であるギリ・メノから近いため、比較的静かな場所で充分な観光サービスを備えた旅行先となっています。
最後に・・・
バリ島旅行のオプションで最も人気の観光地であるギリ島は、1980年~1990年代にかけて、バックパッカーの聖地として世界中の注目を集めるようになりました。
以降、ダイビング、シュノーケル、パーティを目的として訪れる旅行者がほとんどでしたが、今では家族連れやカップルなど幅広い層の旅行者に人気の場所となっています。
ギリ島はとてもリラックスしてのんびりとした雰囲気が漂っていて、ビーチサイドには数え切れない程の小さなカフェ、レストラン、バーなどがあり、地元料理や各国料理の様々な味を提供しています。
食事やお酒を楽しんだり、スパを訪れたり、新しい友人と出会ったり・・・ギリ島でハッピーな体験をしてみませんか。
素敵なギリ島に出会えることを願っています♡