Welcome to Camino！
ようこそサンティアゴ巡礼へ。
この10数年で、カミーノは世界で最も人気のあるキリスト教巡礼路としての地位を確立しました。
このサンティアゴ巡礼は10世紀以上にわたって信仰目的で巡礼をする方、観光目的で巡礼をする方など、多くの人々の人生に影響を与えてきました。
そして、1987年に「欧州議会による文化の道（Cultural Routes of the Council of Europe）」に選ばれ、1993年にはユネスコ世界遺産に登録されました。
関連記事：Routes of Santiago de Compostela: Camino Francés and Routes of Northern Spain
Cultural Routes of the Council of Europe
Launched by the Council of Europe in 1987, the Cultural Routes demonstrate, by means of a journey through space and time, how the heritage of the different countries and cultures of Europe contributes to a shared and living cultural heritage.
この記事では、カミーノ・フランセス（Camino francés）：フランス人の道「ズビリ（Zubiri）～パンプローナ（Pamplona）」までの道のりなどを詳しく書きたいと思います。
ズビリまでの巡礼路については、以前の記事を参考にしていただければと思います。
関連記事：カミーノ（Camino）Day２：「RONCESVALLES～ZUBIRI」サンティアゴ巡礼【スペイン】
サンティアゴ巡礼の中でも、フランス人の道は最も人気のある巡礼路になります。
毎年２万人以上の巡礼者が、フランス人の道をサンティアゴ巡礼のスタート地点として訪れています。
そのため、７,８月のヨーロッパが誇る夏のバカンスシーズンはとても混雑しています。
| 距離 | 20.7km |
|---|---|
| 難易度 | ★☆☆☆☆ |
| 時間 | 5:40 |
| Day | Santiago de Compostelaまでkm | 出発 | 到着 | 距離 | ST.JEAN PIED-de-PORTからkm |
|---|---|---|---|---|---|
| １ | 776km | Saint-Jean-Pied-de-Port, France | Roncesvalles, Spain | 24.2km | 24.2km |
| ２ | 751.8km | Orreaga/Roncesvalles | Zubiri | 21.6km | 45.8km |
| ３ | 709.5km | Zubiri | Pamplona | 20.7km | 66.5km |
カミーノDay３出発：ズビリ（Zubiri）
ズビリの市街地を横断し、昨日渡ってきたラビア橋（Puente de la Rabia）を再度渡ります。
橋を渡ったら、ズビリに別れを告げて新たな巡礼に出発です。
ロンセスバジェスからズビリに来た道と反対方向に向かいます。
サンティアゴ巡礼の目印である貝殻マークの目印に沿って20分ほど歩くと、右手にマグネサイトを採掘している場所が見えてきます。
採掘場の左横にある小さな階段を下に降りて石畳の小道を道なりに進み、川を越えるとイララス（Ilárraz）という小さな町に到着します。
ここでは、巡礼者のために用意された水道があるので水分補給などを済ませましょう。
礼拝所（Parroquia católica Santa Lucía）に到着します。
礼拝所前のＴ字路を右（礼拝所を背）に進んで、エスキロス（Eskirotz）という小さな町を通ります。
エスキロスを通過するとすぐにララソアニャ（Larrasoaña）になるのですが、この旅ではララソアニャは横切るだけで、アルガ川に沿って巡礼路を歩きます。
パンプローナまで歩けない方は、ララソアニャで一泊しましょう。
アルガ川に沿って歩いていると、途中で一般道を通らないといけない場所があります。
この一般道を10分ほど歩いていると、左に逸れる道があり、そこに巡礼路の看板があるので、看板通り左の道を進みます。
左の道を進むとすぐに橋を渡るのですが、橋を渡ってすぐに分かれ道があり、この分かれ道は真っ直ぐ小さい道に進みます。
小道を只管道なりに歩くと巡礼者向けの看板があるトイレに到着します。
このトイレからパンプローナまで残り８kmです。
トイレのすぐ横からエスティバル渓谷（Valle De Esteríbar）に入るのですが、すぐに左側の川に沿って歩く小道と、右に進む道に分かれます。
この道はどちらを通っても数km先で合流します。
川に沿って歩く道には、13～14世紀頃のかつての高貴な邸宅で歴史的建造物「アルレタ（Señorío de Arleta）」という古い邸宅が残されています。
合流地点から道なりに少し歩いて一般道を横断し、ウルツァマ川（Río Ultzama）に架かるトリニダード橋（Puente de la Trinidad）に向かってエスティバル渓谷を下ります。
トリニダード橋を渡り、有名な自転車ロードレーサーで数多くのタイトルを獲得した「ミゲル・アンヘル・インドゥライン・ララヤ（Miguel Ángel Induráin Larraya）」の故郷であるビリャバ（Villava）の町を抜けて、ブルラダ（Burlada）に向かいます。
ブルラダのメインストリートを通り30分ほどかけてマグダレナ橋（Puente de la Magdalena）に到着後、橋を渡ればもう目の前に三日目の目的地「パンプローナ（Pamplona）」の街が見えてきます。
パンプローナはカミーノの中では大きな都市なので休憩も兼ねて数日間滞在しても良いと思います。
カミーノDay３到着地：パンプローナ（Pamplona）
パンプローナは、イベリア半島の北、パンプローナ盆地（Cuenca de Pamplona）の中心に位置しています。
パンプローナの町は、アルガ川（Río Arga）の両岸に広がっており、アルガ川の支流であるエロルツ川（Río Elorz）とエロルツ川（Río Sadar）があります。
この町はバスク人の要塞であり、牛追い祭りとして有名な「サン・フェルミン祭（Sanfermines）」で世界的に知られています。
フランス人の道で最初に立ち寄る素晴らしい都市です。
伝統文化と現代文化が融合した、最高の生活の質を備えた都市となっているため、巡礼者にとってとても過ごしやすい休息の地でもあります。
パンプローナは山口県山口市と姉妹都市になっていて、「山口公園（Parque de Yamaguchi）」という日本庭園があります。
パンプローナ（Pamplona）：宿泊
サンティアゴ巡礼では、巡礼者用の宿泊施設「アルベルゲ」に宿泊することが一般的で滞在費用を抑えることができるのですが、どうしても個室に宿泊したい方もいるかと思います。
疲れたときに他人と同室は辛いですよね…
個室を希望される方はホテルもあるので、ホテルでの滞在をお勧めします。
毎年７月６～14日までパンプローナで行われているサン・フェルミン祭の期間中は避けることをお勧めします。
サン・フェルミン祭の期間中は、巡礼者用アルベルゲも観光客に解放するため、予約をしていない巡礼者が宿泊施設を見つけることは、かなり困難になります。
| Casa Paderborn （アルベルゲ） |
€６～ ／ １泊 住所：Playa de Caparroso, 6, 31014 Pamplona, Navarra, スペイン ☎：（＋34）948 211 712 |
|---|---|
| Albergue Casa IBARROLAenea Aterpea （アルベルゲ） |
€18～ ／ １泊 詳細問合せ 公式サイト：BIENVENIDOS |
| Albergue de Pamplona （アルベルゲ） |
€16～ ／ １泊 詳細問合せ 公式サイト：Pamplona hostel |
| Albergue Jesus y Maria （アルベルゲ） |
€10～ ／ １泊 詳細問合せ 公式サイト：Albergue Turístico del Camino de Santiago Jesús y María de Pamplona |
| Albergue Plaza Catedral （アルベルゲ） |
€15～ ／ １泊 詳細問合せ 公式サイト：Hostel Plaza Catedral |
アルベルゲは基本的に１泊しかできない場所が多く、またチェックアウト時間もホテルより早めに設定されている場合が多いです。
カミーノDay３：短距離コース
１日に20kmも歩けないという方、いらっしゃるかと思います。
私です。
20km前後の距離を1ヶ月近く毎日歩き続けることでの足への負担は計り知れないものですよね。
途中リタイヤとなり兼ねません。
私は１日17km前後の距離を３日間歩いただけで、膝を痛めてしまった経験があり、カミーノを１ヶ月で終えるプランは明らかに無理があったので、スペインに長期滞在できる方は、ぜひ参考にしてください。
カミーノDay３短距離到着地：ララソアニャ（Larrasoaña）
ララソアニャは、サン・アグスティン・デ・ララソアニャ修道院（Monasterio de San Agustín）の周辺に10世紀に設立された自治体です。
ズビリからパンプローナに向かう巡礼路の途中で、ララソアニャ橋（Puente de Larrasoaña (Puente de los Bandidos)）を渡るとララソアニャです。
ララソアニャの町を横断したらアケレタ（Akerreta）という地域があり、その先を進むとズリアイン（Zuriain）という町があります。
この２つの町には、巡礼者が休息に使うバーなどがあるので、世界中の巡礼者との素晴らしい出会いを求めている方は、立ち寄って見ましょう。
| 距離 | 5.7km |
|---|---|
| 時間 | 1:25 |
| 市営アルベルゲ （Municipal de Larrasoaña） |
€６～ ／ １泊 住所：Calle San Nicolás, 21, 31698 Larrasoaña, Navarra, スペイン ☎：+34626718417 |
|---|---|
| Albergue San Nicolas （アルベルゲ） |
€12～ ／ １泊 詳細問合せ 公式サイト：Albergue San Nicolás |
まとめ
皆様はCOVID-19の世界をどう生きているのでしょうか。
この記事に辿りついた方で、日本で生まれて日本人として生きていた以上、人生の中でこれほどまでに不自由を経験することはなかったのではないでしょうか。
日本が完璧な国とは思いませんが、飢餓や戦争、伝染病などで世界中の人々が苦しんでいながらも、どこか他人事でなかなか自分事として捉える機会はなかったのではないでしょうか。
そんな日本人である私が、COVID-19により様々な自由（主に旅をする自由）を奪われ、ステイホームを強いられ、日々自宅で悶々と過ごす中で、人生を深く考え、人間としての幸せをより一層考えるようになりました。
サンティアゴ巡礼は、世界中の多くの方が同時に経験している人生の節目に最適な旅なのではないかと思いました。
サンティアゴ巡礼のガイドブックは、日本語で出版されているものが少なく、英語で出版されている下記ガイドブックを参考にしている日本人が多いということで、この記事が少しでもこれからサンティアゴ巡礼に訪れる方の参考になればと思います。
ありがとうございました。
Buen Camino♡
