世界一退屈な都市?トランスファーの空き時間で「ドーハ」観光9選【カタール】

「世界一退屈な都市」と言われる、カタールの首都「ドーハ(الدوحة:Doha)」を目的地として選択する日本人は、どのくらいいるのでしょうか。

恐らくカタール航空でヨーロッパに向かう途中のトランスファーのみでスルーする方が多いかと思います。

 

この記事を書いている私自身も、ヨーロッパに向かうトランスファーで何度もスルーしてきたタイプです。

 

これは、ドーハをスルーし続けた私が、カタールに降り立ちドーハを散策した際の記録であり、カタールの魅力をお伝えする記事になっています。

 

ドーハでストップオーバーするのは…という方向けに、トランスファーの空き時間でも観光できる場所をいくつかピックアップしてみましたので、ぜひ参考にしていただければと思います。

 

 

File:Doha skyline in the morning (12544910974).jpg

 

カタール【ドーハ】:دولة قطر الدوحة(Qatar Doha)

カタールの首都「ドーハ」は、アラビア湾沿岸の半島に位置し、ドーハ湾に面している、カタール最大の近代都市です。

 

カタール国内で最も急速に成長を続けている都市であり、カタールの人口の約60%がドーハ、またはその周辺に住んでいます。

 

ドーハは、1820年代に「アル・ビーダ (البدعالبدع:Al-Bida)」の分派として設立され、カタールがイギリスの保護領から独立した1971年に、カタールの首都として正式に認定されました。

 

20年前、ペルシャ湾に突き出た秋田県ほどの大きさの半島であるカタールについて知る日本人がどれほどいたことでしょう。

 

日本でカタールorドーハが認知されたのは、1993年に行われた「1994年アメリカワールドカップ・アジア地区最終予選」での日本代表vsイラク代表の試合、初のワールドカップ本戦出場に王手をかけながらも予選敗退してしまった「ドーハの悲劇」ではないでしょうか。

 

2004年以来、ドーハは小さな国の莫大な石油の富と中東の大国になるという計画により、壮大な変化、成長を遂げてきました。

 

現在では、かつて街の風景を覆っていた未開発の土地に代わり、独特な特徴のある高層ビル、豪華ホテル、ショッピングモールなどがあります。

伝統的な市場であるスークワキーフ(سوق واقف:Souq Waqif)は、現代を取り入れるために様々な変化をしてきました。

 

ドーハ:アクセス方法

日本からカタールへは、カタール航空でドーハにあるハマッド国際空港(مطار حمد الدولي:Hamad International Airport)までの直行便があり、約12時間程度の飛行時間となっています。

 

ヨーロッパに行く際に、カタール航空を選択した場合、ドーハでのトランスファーとなります。

 

ほとんどの場合が、乗り継ぎ時間の短いものですが、少し長めのトランスファーを選択したり、もしくはストップオーバーをしてみたりしてはいかがでしょうか。

 

また、最近まで公共交通機関がバスかタクシーの2択しかなかったのですが、2019年よりドーハメトロが開通し、ハマッド国際空港から市街地へのアクセスが便利になっています。

 

ドーハメトロの開発は日本の企業4社が携わっているんですよ!

 

ドーハ:気候

カタールの年間平均気温は約27℃で、一年で最も暑い6~8月頃は最高気温が40℃以上になることも多々あり、夏の観光はあまりオススメしません。

ただ、空気はとても乾燥している印象で、夏の観光でも日本の夏よりは過ごしやすい印象を受けました。

 

夏の観光で気をつけたいこととして、イスラム圏での女性の露出はよくない事とされているため、暑いからといってノースリーブやショートパンツなど、肌の露出の多い恰好は避けましょう。

 

そもそも女性があまり外を歩いていない印象でした。

 

12~2月頃にかけては日中20℃前後と過ごしやすくなるため、一番最適な季節かと思います。

 

カタールの年間降水量は約80㎜(東京1,520㎜)で、ほとんど雨が降らず、お天気に左右されることは滅多にありません。

 

世界一退屈な都市?トランジットの空き時間で「ドーハ」を観光

「世界一退屈な都市」といわれているドーハですが、中東の華やかさ、高級感、そして暖かい湾岸の大都市を冒険してみたい方にはドーハがオススメの都市になっています。

 

素晴らしく雰囲気のある伝統的市場スークワキーフを散策したり、世界規模のイスラム美術館とその展示品の美しさを堪能したり、ドーハの芸術・文化を探索するためにカタラ文化村にも訪れてみてください。

 

そして、2022年11月21日から「2022 FIFAワールドカップ」の開催国にもなっているタイムリーな場所にぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

 

「ドーハ」でトランスファー観光:カタール国立博物館(المتحف الوطني في قطر:National Museum of Qatar)

File:ساحة متحف قطر الوطني.jpg

 

カタール国立博物館は、ドーハ観光で必見の場所です。

 

世界中で様々な受賞暦のあるフランスの建築家「ジャン・ヌーヴェル(Jean Nouvel)」によって設計されたこの建物は、カタールにある砂漠の蒸発した塩田の底に時折見られる繊細な結晶である砂漠のバラ(زهرة الصحراء:Desert Rose)に触発されて建てられました。

 

博物館は、砂色のコンクリートで覆われた様々なサイズのエキセントリックな一連のインターロッキングディスクで構成されています。

 

博物館の敷地内には、カタールの国民的アイデンティティの中心である「シェイク・アブドゥッラー・ビン・ジャシム・アル・タニ宮殿(قصر الشيخ عبدالله بن جاسم آل ثاني:Sheikh Abdullah bin Jassim Al Thani's Palace)」があります。

 

博物館は、絵画や彫刻ではなく、21世紀の光、音、映像でカタールの歴史を描いているため、現代の人々を魅了し続けています。

 

開館から1年足らずで45万人以上の来館者を迎えたそうです。

 

開館時間 土曜日〜木曜日:午前9時〜午後7時
金曜日:午後1時30分〜午後7時
ラマダン期間/土曜日~木曜日:午前9時~午後2時&午後8時~深夜
金曜日:午後8時~深夜
入館料 QAR50(約¥1,700)
※16歳以下無料
アクセス ハマッド国際空港から12km
公式サイト National Museum of Qatar (NMoQ) - NMOQ

 

 

「ドーハ」でトランスファー観光:イスラム美術館(متحف الفن الإسلامي:Museum of Islamic Art)

File:Doha, Museo de Arte Islámico 02.jpg

 

イスラム美術館(MIA)は、ドーハにある長さ7kmにわたってあるウォーターフロントの遊歩道「コーニッシュ(كورنيش الدوحة:Doha Corniche)」の一端にある美術館です。

 

2008年に設立された美術館は、世界中で様々な受賞歴のある中華系アメリカ人のイオ・ミン・ペイ(Ieoh Ming Pei)によって設計された建物の中にあり、中東と中央アジアで開発された伝統的なスタイルと技術を用いて建てられた、世界で最も印象的な芸術作品のコレクションを所有しています。

 

建物の内部も外部も本当に美しく、美術館は一日中太陽光を反射する石灰岩で覆われています。

 

海の上にある一帯の土地の端に位置する美術館は、ペルシャ湾の印象的な周辺風景と壮大な景色を堪能するのに最適の場所になっています。

 

展示品には、細かく装飾された陶器、ガラス、織物、絨毯、そしてアンティークの写本などがあります。

 

開館時間 土曜日〜木曜日:午前9時〜午後7時
金曜日:午後1時30分〜午後7時
入館料 QAR50(約¥1,700)
※16歳以下無料
アクセス ハマッド国際空港から13.5km
公式サイト Museum of Islamic Art

 

 

「ドーハ」でトランスファー観光:ファナール・イスラム文化センター(مركز الشيخ عبد الله بن زيد ال محمود الثقافي الإسلامي:Abdulla Bin Zaid Al Mahmoud Islamic Cultural Center)

 
 
 
 
 
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ファナール・イスラム文化センターは、ドーハで最も有名なランドマークの1つであり、ドーハコーニッシュやスークワキーフの近くにあります。

 

アラビア語、カタール文化、イスラム教の信仰のコースなどを提供しているモスクです。

 

伝統的なこのモスクは、レンガとモルタルで造られた21世紀のモスクとは対照的に、珊瑚、泥、木で立てられているため、高いドームを構築でき、カタールで最も高いモスクとなっています。

さらに、このモスクには中庭があり、現代のモスクでは滅多に見ることのできない姿になっています。

 

伝統的なアラビアコーヒーを飲みながら無料ツアーに参加し、世界最古のコーランのレプリカのような展示を見ることができます。

 

金曜日に訪れる場合は、英語で実施される説教に参加することもできます。

 

アクセス ハマッド国際空港から13.5km
公式サイト .:: Sheikh Abdulla Bin Zaid Al Mahmoud Islamic Cultural Center ::.

 

 

「ドーハ」でトランスファー観光:スークワキーフ(سوق واقف:Souq Waqif)

 
 
 
 
 
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スークワキーフは、カタールの伝統衣装、香辛料、工芸品やお土産など、ありとあらゆるものを販売していて、レストランやシーシャラウンジなどもあるカタール最大の伝統的な市場です。

 

元々の建物は、20世紀にカタールの伝統的な建築様式で建てられていましたが、衰退や火災などを経て、2006年に改装されて今の姿となっています。

 

このスークは、カタールの観光名所としても有名です。

 

営業時間 土曜日〜木曜日:午前8時〜午後12時30分&午後3時~午後10時
金曜日:午後3時〜午後10時
アクセス ハマッド国際空港から15km

 

 

「ドーハ」でトランスファー観光:ドーハ・コーニッシュ(كورنيش الدوحة:Doha Corniche)

File:Dark clouds over West Bay Skyline in Doha.jpg

 

ドーハ・コーニッシュは、ドーハ湾に沿って約7kmにも及ぶウォーターフロントの遊歩道です。

 

かつてコーニッシュは、シェラトンホテルだけが見える歩道でしたが、21世紀にはコーニッシュの北側に数十にも及ぶ高層ビルが建てられたことで、見事なスカイラインが観れるようになりました。

 

ドーハの最も象徴的なランドマークの多くは、イスラム美術館周辺から始まり、独特のピラミッド型のシェラトン グランド ドーハ リゾート & コンベンション ホテル近くのシェラトンパークまでのコーニッシュ沿いにあります。

 

スークワキーフ散策後にコーニッシュに訪れてみてください。

 

アクセス ハマッド国際空港から17.5km

 

 

「ドーハ」でトランスファー観光:カタラ文化村(الحي الثقافي - كتار:Katara Cultural Village)

File:KataraVillageAmphitheater.jpg

 

ウォーターフロント沿いにあるカタラは、ドーハの芸術の中心地であり、オペラハウスと、世界中のミュージシャン、俳優、コメディアンなどを迎えるギリシャ風の野外円形劇場があります。

 

カタールの文化を楽しめる場所となっていて、レストランやカフェ、通りにはギャラリーやモスクなどが点在していて、訪れた人を退屈させない場所になっています。

 

開館時間 土曜日〜木曜日:午前9時〜午後4時30分
金曜日:定休日
アクセス ハマッド国際空港から23km
公式サイト Katara Cultural Village

 

 

「ドーハ」でトランスファー観光:アル・ハズムモール(الحزم مول:Al Hazm)

File:Al Hazm Mall in Al Markhiya.jpg

 

イタリアのミラノにあるガレリア・ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世(Galleria Vittorio Emanuele II)をモデルに造られたアル・ハズムモールは、トスカーナの大理石の細工、シチリア島から輸入したオリーブの木、40mの聳え立つドームで飾られた世界で最も豪華なショッピングモールの1つです。

 

最新のファッションを求めてカタールの富裕層が定期的に訪れている場所です。

 

開館時間 土曜日~木曜日:午前9時~深夜12時
金曜日:午前10時~深夜12時
アクセス ハマッド国際空港から23km
公式サイト Al Hazm

 

 

「ドーハ」でトランスファー観光:ザ・パール(قناة كارتيه:Qanat Quartier)

File:Men enjoy their view of the canal from a pedestrian bridge in Qanat Quartier.jpg

 

ザ・パールは、約400万㎢に及ぶ人工島で、カタールで初めて外国人が自由に所有できる土地となっています。

 

「リトルベニス」と呼ばれているこの土地は、世界中のジェットセッターの遊び場になっていて、カタールで最もオシャレで洗練されたエリアの1つとなっていて、ワールドクラスのヨット、パステルカラーのタウンハウス、小さなブティックが並んでいます。

 

運河を水上タクシーで移動することもできます。

 

アクセス ハマッド国際空港から27.5km

 

 

「ドーハ」でトランスファー観光:カタール国立図書館(مكتبة قطر الوطنية:Qatar National Library)

ファイル:EducationCity.jpgの酸素公園に署名する

 

ペルシャ湾岸地域で最初の公立図書館として1962年に設立されたカタール国立図書館は、2017年11月にオランダの建築家「レム・コールハース(Rem Koolhaas)」によって新しく建設されました。

 

巨大なダイヤモンドのような形をした図書館には、15世紀まで遡る100万冊以上の本のコレクションがあり、英語、アラビア語、そしてフィクションとノンフィクション、ベストセラーやクラシック、雑誌やジャーナル、DVD、CD、オーディオブックなど様々な言語の書籍と電子書籍を揃えています。

 

湾岸地域の歴史や、古代の地図、コーランなどをゆっくり閲覧してみてはいかがでしょうか。

 

開館時間 土曜日から木曜日:午前8時から午後8時
金曜日:午後4時から午後8時
マダン期間/土曜日〜木曜日:午前9時〜午後4時
金曜日:休館
入館料 無料
アクセス ハマッド国際空港から29km
公式サイト Qatar National Library

 

 

「ドーハ」でトランスファー観光:注意事項

カタール入国時や観光時に気をつけるべき点をいくつかピックアップしておきます。

 

 

アルコールの持込禁止
 

カタールは、イスラム圏の国であるため、アルコールを入手するのは非常に困難です。

 

そして、カタールにアルコールを持ち込むことは完全に禁止されていることで、入国時に酔っていることが判明した場合、入国拒否される可能性もあるとのことです。

 

機内での飲酒も気をつけたほうが良さそうですね。

 

アルコールを国内に持ち込むことはできませんが、認可されたホテルのレストランやバーなど、限られた場所での飲酒は可能となっています。

公共の場での飲酒は禁止されているため、観光で長い一日を過ごした後は、ホテルなど飲酒可能な場所で飲酒するようにしましょう。

 

ビール1杯$16など、アルコールが高い印象です。

 

 

肌の露出
 

イスラム圏での肌の露出はトラブルにもなり兼ねません。

 

多くの保守的な国と同様に、性別関係なく、膝や肩、胸などを覆える服装で観光するようにしましょう。

あまり身体の線がハッキリと分かるものではなく、ゆったりとした服装をオススメします。

 

ホテルのプールであればビキニでも問題なくすごすことが出来ました。

 

 

女性の外歩き率低めの印象
 

私がドーハを観光している際に気になったことの1つで、本当に女性の姿がない印象でした。

 

当時公共交通機関がバスしかなく、アラビア語が全く読めないのでかなりの距離を徒歩で移動したりしたのですが、街中のストリートを歩いている際にはほとんど女性の姿を見ることはありませんでした。

 

一人歩きの女性は全くいません。

 

そのため、女性の一人歩きである場合、ジロジロと見られることがしばしばあります。

 
 
 
 
 
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最後に…

多くの方がトランスファーでスルーしているであろうドーハ。

 

カタール航空は、イギリスのスカイとラックス社によるワールド・エアライン・アワードで「ベストエアライン賞」1位を過去6回も受賞している優良航空会社です。

しかも、ヨーロッパに行く際に、最安のエアチケットだったりすることが多いのです。

 

そのため、カタール航空をお気に入りの航空会社としている方も多いのではないでしょうか。

 

私も日本からヨーロッパに行く際はカタール航空を頻繁に利用しています。

 

世界一退屈な都市という汚名?もあり期待せずに訪れたのと、カタールが初めて訪れた中東の国ということもあり、私としては異国を充分に楽しむことができました。

 

2022年11月には2022FIFAワールドカップも行われ、どんどん都市開発が進んでいて、中東の大都市ドバイに匹敵する大都市となるんじゃないでしょうか。

 

また、女性の一人歩きということで少し違和感は感じたのですが、治安は安定している印象を受けました。

 

ぜひ、一度トランスファーを利用して、ドーハを散策してみてはいかがでしょうか。

 

素敵な中東を味わうことができますよ♡