カトマンズ旅行で訪れるべき8の場所【ネパール】

◆ATTENTION◆

COVID-19以降ネパール入国の際に提示の必要があった「アライバル・フォーム(ネパール入国者が事前にCovid-19 Crisis Management Centerのウェブサイトにアクセスし、フライトや滞在に関する情報を入力するもの)」について、2022年7月30日以降は不要となっています。

アライバル・フォームは不要となっていますが、ワクチン接種証明書(2回接種以上)の提示は引き続き必要です(ワクチン接種証明書が提示できない場合は、ネパールへの出発前72時間以降に取得した陰性証明書でも可)。

 

ネパールのほぼ中央に位置する首都「カトマンズ(काठमाडौं:Kathmandu)」は、ヒマラヤ山脈のおひざ元に位置する活気ある街です。

 

この記事では異国文化を肌で感じることができるカトマンズの紹介をしたいと思います。

 

町には多くの遺跡が点在、旧王宮のハヌマン・ドカ(हनुमान ध्वखा लाय्कू:Hanuman Dhoka)をはじめとし、生きた女神「クマリ(कुमारी:Kumari)」が住んでいると言われている「クマリの館(कुमारी घर:Kumari Ghar)」や、ヒンドゥー教の聖地と言われるエリアなど、多くの世界遺産を観ることができます。

 

カトマンズの街歩きは、きっと人生でも素晴らしい経験の一つになること間違いなしで

す。

 

 

File:Patan Durbar Squre.jpg

 

カトマンズ【ネパール】:काठमाडौं(Kathmandu)

ネパールの首都カトマンズは、ネパールのほぼ中央に位置する街で、ネパール最大の都市です。

 

世界最高峰のエベレストをはじめ、ヒマラヤ山脈へ上る登山客の玄関口としても知られ、標高は約1,300m、東西約25㎞、南北約20㎞という小さなカトマンズ盆地にある「栄光の都」「天空都市」とも呼ばれています。

 

カトマンズ:アクセス方法

日本からは成田空港からネパールの首都カトマンズにあるトリブバン国際空港(त्रिभुवन अन्तर्राष्ट्रिय विमानस्थल/Tribhuvan International Airport)への直行便があります。

 

毎日運航ではないのでスケジュールに気を付けてください。

 

MEMO

成田空港とトリブバン国際空港路線の就航に伴い、関西国際空港とトリブバン国際空港路線は運休となっています。

 

成田国際空港 ⇒ トリブバン国際空港

運航日 便名 出発時刻 到着時刻 飛行時間
月水土 ネパール航空   RA434 10:30 15:00 7:45

 

トリブバン国際空港 ⇒ 成田国際空港

運航日 便名 出発時刻 到着時刻 飛行時間
火金日 ネパール航空   RA433 22:30 8:30(+1) 6:45

 

日本とネパールの間には-3時間15分の時差があります。

 

MEMO

フライトスケジュールは、夏期・冬季スケジュールがあります。

 

夏期スケジュール 3月最終日曜日~10月最終日曜日の直前の土曜日まで
冬季スケジュール 10月最終日曜日~翌年3月の最終日曜日直前の土曜日まで

 

カトマンズ:ベストシーズン

ネパールのベストシーズンは乾季である10~5月です。

 

特に乾季の中でも、10,11月3,4月がお薦めの時期で、日中は半そでで過ごすことができ、朝晩は薄手の羽織があれば大丈夫です。

 

ネパールは3月頃から暖かくなり、4月には初夏の陽気となります。

5月は真夏のように熱くなりますが、湿気がないのでとても過ごしやすい時期です。

 

乾季はヒマラヤが綺麗に見える確率が高く、10~12月は空気が澄んでいるので美しいヒマラヤの絶景を観ることができます。

 

6~8月の雨季の時期の最高気温は30℃近くなりますが、雨が多いためそれほど暑さを感じません。

 

雨季はほぼ毎日雨が降ります。

 

カトマンズ旅行で訪れるべき11の場所

1979年に「カトマンズの渓谷(Kathmandu Valley)」として世界遺産にも登録されていている歴史的建造物や宗教施設、異文化体験を求めて世界中から観光客の絶えないカトマンズですが、1970年代には世界三大ヒッピーの聖地とも呼ばれていた街です。

 

 

今日でも物価の安さやカトマンズの魅惑的な雰囲気に惹かれ世界中から多くのバックパッカーに愛されている街で、喧騒・無秩序・混沌…などと称されている場所ですが、1990年の民主化以降急速に発展し、今では様々な層の観光客で賑わっています。

 

カトマンズ観光:ダルバール広場(हनुमानढोका दरबार:Kathmandu Durbar Square)

File:Basantapur darwar squre3.jpg

 

ダルバール広場は、ネパールのカトマンズ渓谷内の3つの主要都市であるカトマンズ(काठमाडौं:Kathmandu)、パタン(यल:Patan)、バクタプル(भक्तपुर:Bhaktapur)にある王宮広場の名称で、観光客の間で最も有名なダルバール広場がカトマンズにある広場です。

 

ここは歴史と伝統の中心地であり、古代の宮殿や寺院、祠堂が立ち並び、歴史の面影を色濃く残しているエリアで、ネパールで最も神聖な信仰スポットになっています。

 

ダルバール広場のほとんどは16~18世紀にかけて栄えたネパールの王朝「マッラ朝(मल्ल वंश:Malla Dynasty)」時代のネワール族によって造られたのですが、2015年のネパール地震で広場にある多くの寺院が深刻な被害を受けました。

 

この広場は、仏教徒にとってもヒンドゥー教徒にとっても聖なる巡礼地となっていて、数多くの豪華な寺院と色鮮やかなお堂があり、その多くは木彫りになっています。

 

また、ネパールの古都パタン(ललितपुर:Patan)の中心部にある旧王宮前にあるダルバール広場の景色が個人的に好みの光景です。

 

パタンは、299年にマウリヤ朝(मौर्यसाम्राज्यम्:Maurya Empire)の第3代の王である「アショーカ王(अशोक:Ashoka)」によって造られたカトマンズ盆地の中では一番古い町で、首都カトマンズの南にあるバクマティ川(बागमती नदी:Bagmati River)を越えたところにあります。

 

MEMO

ダルバール広場に入場する際は、入場門で入場料を払う必要があります。(NPR1,000)

 

カトマンズ観光:クマリの館(कुमारी घर:Kumari Ghar)

File:कुमारी घर, वसन्तपुर दरवार क्षेत्र (Basantapur, Kathmandu) 36.jpg

 

クマリとはネパールに住む生きた女神のことで、サンスクリット語で「少女」「処女」を意味します。

ヒンドゥー教の女神「ドゥルガー(दुर्गा:Durgā)」の化身である女神「タレージュ(Taleju)」の生まれ変わりであると考えられています。

 

クマリはネパール国内に多数存在するのですが、カトマンズのクマリの館に住む「ロイヤル・クマリ」が最も有名で、彼女の実の振る舞いが、国勢の予言に結びつくことなどもあるとされ、非常に重要な存在となっています。

その他、ネパール国内各地の村や町にも存在しているクマリは、「ローカル・クマリ」と呼ばれています。

 

ほとんどの場合クマリと言われているのはカトマンズのロイヤル・クマリを指しています。

 

クマリはお釈迦様の先祖と言われるネワール仏教の「シャーキャ(shakya)」族の中から選ばれた候補者は、切断されたばかりの水牛の頭と悪魔の仮面を被って踊る男性がいる暗い部屋に入れられ、その中で怯えることのない少女がタレージュの生まれ変わりであると信じられています。

 

クマリに選ばれた少女はクマリの館に移動し、生活を送るようになるのですが、クマリの館では、足を地面につけることのない生活を送り、特定の祭りや宗教的行事の時だけその場を離れます。

 

ただ、毎日バルコニーから姿を現し、その姿を一目見ようと地元の人々や観光客が訪れています。

 

クマリの役目の終了は、月経が始まったり、歯の生え変わりの際の失血によって退任となるそうです。

 

このクマリが住むクマリの館は、1757年にネパールの王朝「マッラ朝(मल्ल वंश:Malla Dynasty)」の君主であったジャヤプラカーシャ・マッラ(जयप्रकाश मल्ल:Jayaprakasha Malla)がクマリを怒らせた罪滅ぼしで建てられ、1966年に改築された建物になります。

 

カトマンズ観光:ガーデン・オブ・ドリームズ(स्वप्न बगैँचा:Garden Of Dreams)

File:Kathmandu-Garden of Dreams-58-Brunnen-2013-gje.jpg

 

ガーデン・オブ・ドリームズは、タメル地区の観光エリアの入り口にある旧王宮の向かいに位置し、1920年ラナ王朝時代にネパールの第5代首相「カイザー・シャムシェル(Kaiser Shumsher Jung Bahadur Rana)」によって造られました。

 

この庭園は、1895年に当時の首相「チャンドラ・シャムシェル(Chandra Shumsher Jung Bahadur Rana)」が息子のカイザーのために建てた旧王宮(現在は博物館)に隣接しており、カイザーの死後何十年も放置され崩れかけていたのですが、現在はオーストラリアの開発援助の支援とネパール政府の協力により復元され、カトマンズ中心部の喧騒の中で美しく静かな庭園を維持しています。

 

1998年に、商業施設の建設のために取り壊される予定でしたが、ネパールの政治家アルジュン・ナラシンガKC(Arjun Narasingha KC)がネパールの環境保護主義者カルナ・シャキャ(Karna Shakya)の助言を受けて解体作業を中止し、「ガーデン・オブ・ドリームズ(स्वप्न बगैंचा:Garden of Dreams)」と命名し、一般公開されるようになりました。

 

カトマンズ観光:ボダナート・ストゥーパ(खास्ति चैत्य:Buddha Stupa)

ファイル:IMG 0361 Kathmandu Bodnath.jpg

 

ボダナートは、ネパール最大のチベット仏教の巨大仏塔(ストゥーパ)で、中心には仏陀の骨が埋められていると言われており、高さが36mもある仏塔は南アジア一大きな仏塔です。

 

5世紀頃に建設されたと言われていますが、実際のところははっきりした年代はわかっていないそうです。

 

「カトマンズの渓谷」の一部として世界遺産に登録されています。

 

ここは世界中のチベット仏教の聖地であり、特に中国によるチベット併合がなされてからは、ボダナート周辺に多くの寺院が建設され、チベット仏教の一大中心地となっています。

 

この仏塔は様々な意味が込められており、四層の基壇は「地」、半円形のドームは「水」、目が描かれた部分と13層の小塔は「火」、頂上の円形の傘は「風」、先端の尖塔は「空」と、それぞれがチベット仏教における宇宙を構成する五代エネルギーを表しています。

そして、仏塔のドーム下には108ものくぼみがあるのですが、そのくぼみ一つ一つに仏像が彫られています。

 

チベット仏教は時計回りが基本となっていますので、時計回りで回ってみましょう。

 

カトマンズ観光:タメルでショッピング(ठमेल:Thamel)

File:Thamel Kathmandu Nepal.jpg

 

タメル地区は、カトマンズの中で最も人気のある場所で、常に混雑している中心地の一つです。

 

多くのモニュメントや壮大な寺院、パブや居心地のいいレストランなど、タメル地区の路地は40年以上にわたってネパールの観光産業に貢献してきました。

 

おいしいネパール料理や、衣類、雑貨など様々なショッピングを楽しむこともできます。

 

タメル地区全体がWifiエリアとなっています。

 

かつてはタビサ・バハル(Tabitha Bahal)として知られていたタメル地区の通りには、多くの屋台が立ち並んでいます。

 

観光客向けに多少値段が高く設定されていますが、それでも楽しいショッピングができます。

 

また、数多くの旅行会社が並んでおり、観光客にとってとても便利な場所でもあります。

 

カトマンズ観光:コパン僧院(कपन गुम्बा:Kophan Monsestary)

File:Kopan 01.JPG

 

コパン僧院は、ネパールのカトマンズ郊外のボダナートのすぐ北にあるコパンの丘にあるチベット仏教の僧院で、僧院の名前は丘の名前が付けられコパン僧院となりました。

 

コパンの丘からはカトマンズの街が一望できます。

 

この僧院は、1969年にネパール王室の占星術師の家をFPMT(大乗仏教の伝統保存財団)の創設者「ラマ・トゥブテン・イェシェ(Thubten Yeshe)」と「トゥブテン・ゾパ・リンポチェ(Thubten Zopa Rinpoche)」によって設立されました。

 

コパン僧院では、訪れた西洋人観光客に仏教を教えたことで有名になり、1971年に初めて1ヶ月間の瞑想の講座が開催され、現在でも伝統的なチベット仏教の修道論やディスカッション、瞑想、菜食主義などを学べるコースが開催されています。

 

コパン僧院は、創設者であるラマ・トゥブテン・イェシェとトゥブテン・ゾパ・リンポチェの教えに従って、全ての存在が無限の英知と思いやりを最大限に発揮できるよう支援することに尽力しているのです。

 

 

カトマンズ観光:パシュパティナート(श्री पशुपतिनाथ मन्दिर:Pashupatinath Temple)

File:2015-03-09Bagmati River, Pashupatinath, Nepal バグマティ川とパシュパティナート火葬場DSCF6170☆彡.JPG

 

パシュパティナートは、ネパール最大のヒンドゥー教寺院であり、シヴァ神を祀るヒンドゥー圏の四大寺院の一つで、ヒンドゥー教徒の遺体を焼いて灰にする火葬場があることで有名です。

 

寺院へはヒンドゥー教徒しか入ることができませんが、川沿いで毎日行われている火葬は見学することができるようになっています。

 

ここを訪れる外国人観光客の多くは、この火葬場を目的としています。

 

パシュパティナートは5世紀に建設された後、ガンジス川の支流であり「聖なる川」とされヒンドゥー教徒の沐浴の場でもあるバグマティ川(बागमती नदी:Bagmati River)の両岸に端を発し、長きに渡って歴代のマッラ朝(मल्ल वंश:Malla Dynasty)君主によって改修、増築を繰り返してきました。

 

聖地そのものはシヴァ神の力の象徴とされるご神体「シヴァ・リンガ(Shiva Lingam)」が発見された数千年前から存在していたと考えられています。

 

ヒンドゥー思想では、バグマティ川に聖浄の力を認めていて、この川で沐浴することで全ての罪は浄化されるとされているため、来栖の輪廻転生を願いこの地で荼毘に付されることを望むヒンドゥー教徒が多くいます。

 

パシュパティナートを訪れる外国人観光客は、本来人の目には触れない荼毘が主流である国々の方が多く、恐らく人生で初めて人間の遺体が火葬されていく様相を目の前で直視することとなります。

 

人が亡くなるということ、生と死、肉体と魂。

死生観に関するありとあらゆる感情を受け止めざるを得ない時間を過ごすことになるでしょう。

 

パシュパティナート周辺は一大聖地となっているため、主要な寺院の周辺にも多くの寺院や聖堂があり、その数は500以上に上ります。

 

カトマンズ観光:ランタン国立公園(लाङटाङ राष्ट्रिय निकुञ्ज:Langtang National Park)

File:Gosainkunda Lake.jpg

 

ネパールの三大トレッキングエリアである「エベレスト(Everest:सगरमाथा)」「アンナプルナ(Annapurna:अन्नपूर्ण)」「ランタン(Langtang:लाङटाङ)」の中で、一番カトマンズに近く訪れやすい場所です。

 

3月中旬から5月初旬は、ネパールの国花であるラリーグラス(laliguras:シャクナゲ)が赤い花を咲かせ、標高7,000mを超えるヒマラヤ山脈を構成する山の一つであるランタン・リルン(Langtang Lirung:लाङटाङ लिरुङ)を遠望することができます。

 

ヒマラヤの万年雪が残るキムシュン氷河に、高原植物の咲く標高4550mのキャンジン・リ(Kyanjin Ri)、その頂上にはヒマラヤの風に吹かれ、澄み渡る青空に映える5色の祈願旗「タルチョー」がはためいています。

 

夏にはお弁当を食べたり、寝転がったりして、ヒマラヤの風を感じる最高に贅沢な時間を過ごすことができます。

 

ヒマラヤの天高くはためくタルチョーは、山に住む神々への祈り、そして登山者の安全の願いが込められています。

 

チベット仏教で「智慧」を意味する「青・白・赤・黄・緑」のタルチョーには、仏法の願いが風に乗って世界に広がる意味が含まれているため、「風の通り道」と言われていて、人々の清らかな祈りと願いがヒマラヤの風に運ばれて広がり、やがて多くの人に幸せが伝わるとされ、人々の願いを乗せ、今日もヒマラヤの風に揺られながら旅人の安全を祈っています。

 

チベット仏教の聖地であるヒマラヤならではの特別な風景です。

 

世界の登山家が憧れる標高5000mのツェルゴ・リ(Tsergo Ri)には、遮るものが何一つないヒマラヤの絶景が広がります。

ヒマラヤの高峰が360度広がる壮大なパノラマは言葉に表せないほどの絶景で、どこまでも続く荒涼の世界、神聖な冷気に包まれた白銀の巨峰は私たちの想像をはるかに超える壮大なスケールの絶景に身を置くと、そこが世界の頂上であると感じる事でしょう。

 

最後に…

北海道の1.8倍ほどしかない国土でありながら、南は海抜70m前後のタライ平原(Terai plains:तराई मैदान)、北はエベレストを始めとする「世界の屋根」と呼ばれているヒマラヤまで、高低差8,500m以上という多様な自然環境に、30以上の民族が暮らし独自の街並みや文化を持つ神秘の国ネパール。

 

ネパール旅行の拠点となるカトマンズには、多くの神々が存在すると言われている町で、世界遺産も観ることができます。

 

サンライズで有名な「ポカラ」や空の上からヒマラヤ山脈を見下ろすことができる「ヒマラヤ遊覧飛行」など、訪れる人を退屈にさせない場所になっています。

 

初めてなのに懐かしく、何度訪れても新鮮な驚きがある、そんな魅力の詰まったネパールの旅を楽しんでください。