アクセス元サイト「duckduckgo.com」とは?DuckDuckGoについて解説【はてなブログ】

はてなブログのアクセス解析で、最近のアクセス傾向のアクセス元サイトに稀に顔を出す「duckduckgo.com」の存在をご存知ですか?

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この記事では、「Google」「Yahoo」「Bing」などのアクセス元と並んで出現する「duckduckgo.com」の正体について解説したいと思います。

 
アクセス元サイト「duckduckgo.com」とは?DuckDuckGoについて解説【はてなブログ】
 
 

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アクセス元サイト「duckduckgo.com」とは?

簡潔に言ってしまえば、「Google」「Yahoo」「Bing」と同様の検索エンジンです。

 

「duckduckgo.com(DuckDuckGo)」は実にシンプルで、プライバシー保護は「ブラインドを閉めるようにシンプル」であるべきだとガブリエル・ワインバーグ(Gabriel Weinberg)によって作られた、個人情報の収集を一切行わない検索エンジンです。

 

インターネット上では、Cookie機能などあらゆる方法で個人情報が簡単に第三者に知れ渡っているのが現状です。

 

GoogleやYahooなどの検索エンジンは、ユーザーの検索・閲覧履歴などのデータを保存し、その保存された情報によってユーザーが興味を持ちそうな情報を効率よく提供しています。

 

ただ、ユーザー毎に最適な検索結果が表示されユーザビリティが向上する一方で、「何を検索し、どんなサイトを閲覧しているのか」ということが記憶されることに不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

 

そんなインターネット上の不安を限りなく取り除くために「あなたを追跡しない検索エンジン(The search engine that doesn't track you)」として「DuckDuckGo(ダックダックゴー)」が設立されました。

 

DuckDuckGo

DuckDuckGoは2008年に設立された検索エンジンであり、「あなたを追跡しない検索エンジン(The search engine that doesn't track you)」としてユーザーの個人情報を保存しない事を掲げて運営されています。

 

これは、検索エンジンで行われる全ての検索が常に匿名であることを意味します。

 

DuckDuckGoのWebサイトの検索バーには、「追跡されずに安心してウェブを検索」と記載があります。

DuckDuckGoは、検索履歴を保存せず、IPアドレスを追跡せず、個人情報を持たないため、パーソナライズド広告でユーザーを追跡することはありません。

これは、ユーザーがシークレットモードであるかどうかは関係ないのです。

 

DuckDuckGo:実績

2013年にアメリカ国家安全保障局(NSA)が「PRISM」といわれるシステムなどを利用して、世界中でメールなどから個人情報を閲覧・収集していることが元CIA職員エドワード・スノーデン(Edward Joseph Snowden)によって暴露され発覚しました。

関連記事:NSA collecting phone records of millions of Verizon customers daily | US national security | The Guardian

 

DuckDuckGoはこの事件を契機に注目を集めるようになり、そこからは右肩上がりでユーザー数が増えている状態です。

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https://duckduckgo.com/traffic

DuckDuckGoは、プライバシー保護の点で競合他社との差別化を早い段階で行ったことにより、新規ユーザー獲得に有利に作用したのです。

 

IPアドレスを相手に知られることなくインターネットに接続したり、メールを送信したりできる匿名の通信システムとして知られている「Tor(The Onion Router)」では、デフォルトの設定がDuckDuckGoの検索エンジンが使用されています。

 

昨今、ユーザーのプライバシーに関する様々な懸念が高まる中、DuckDuckGoの方針が時流に乗っていることは明らかです。

 

市場シェア

使いやすさの機能に加えてDuckDuckGoの最大のポイントは、プライバシーに対する高い基準と、市場シェアがまだ小さいにもかかわらず効率的な検索エンジンであることです。

 

DuckDuckGoは2021年1月に1日あたりの検索数が1億回に達しました。

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https://duckduckgo.com/traffic

現状でのDuckDuckGoは、世界の検索市場の0.63%しか所有しておらず、世界での人気は10番目の検索エンジンです。

 

2020年末の時点で240億回近くの検索数になっていますが、検索数150億回であった2019年から約57%増加しており、この大幅な増加率は一貫しています。

 

DuckDuckGoが92億回の検索数だった2018年と比較して、2019年の検索数は63%増加、年間トラフィックも2018年には56%、2017年には55%の増加となっています。

 

この数字は今後も増えると予想されており、問題は50%以上の増加率が今後数年間持続可能かどうかということになります。

 

DuckDuckGoメリット&デメリット

DuckDuckGoの強みは何と言ってもプライバシー保護面で、ユーザーや検索に関する情報を一切追跡しないとしていて、検索エンジン市場で最もプライバシーが守られた検索エンジンになっていることです。

 

最近では、ユーザーのプライバシーに対してより一層のプライバシー保護の姿勢を示しており、競合他社の検索エンジンによるユーザーデータの収集を積極的にブロックしています。

関連記事:Most Default Browser Tracking Protection Doesn’t Actually Stop Tracking, But We Can Help

 

そして、優れたプライバシー保護以外はGoogleと同様のレイアウトが使用されています。

クリーンなインターフェイスとシンプルなユーザーエクスペリエンスは、使いやすさを焦点に取り組んでいることを示しています。

他の検索エンジンの基本的なコンセプトとレイアウトを受け継ぎつつ、DuckDuckGoの独自性も忘れていません。

 

DuckDuckGoは、WebクローラーであるDuckDuckBot と、Bing、Yahoo、その他の検索エンジンやWikipediaなどのクラウドソーシングサイトを含む最大400サイトのソースを使用して検索結果を表示します。

 

マップ機能は2019年まで、Bingマップがデフォルトで設定されていたのですが、現在はApple Mapsを使用してルート案内などの提供を行っていますが、Googleマップに設定を切り替えるオプションも提供しています。

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DuckDuckGoは、Google同様ユーザーのプロセス全体を簡素化するために多くのシンプルで使いやすいユーザビリティ機能や、設定の微調整などできるようになっています。

 

Googleとの違いとして、ユーザーがページの一番下に到達した際に更に検索結果を表示できるようにするエンドレススクロールになっており、新しいページを開かなくてもすぐに検索結果の続きを閲覧することが可能になっています。

 

これはとても単純な違いですが、ユーザーエクスペリエンスがスッキリし、ページの読込速度が速くなります。

必要に応じて設定をオフにすることも可能です。

なお、Googleで導入されている、ユーザーが検索対象を始めから特定の分野に絞り込むことができるバーティカル検索(Vertical Search)も装備されています。

 
バーティカル検索

 ✔ ウェブ ✔ ニュース ✔ 画像 ✔ 地図 ✔ ビデオ ✔ ショッピング

 

DuckDuckGoは、まだまだ成長段階であり、長年検索エンジン界を牛耳っているGoogleほどのリソースがありません。

 

DuckDuckGoは2017年に検索以上全体の0.22%しかシェアのない状態でした。

これは、主要な検索市場である「Google」「Yahoo」「Bing」などを下回っている小さな検索市場シェアです。

 

もちろん成長の余地があることを意味するのですが、重要な市場を獲得するには今後数年間、その成長を維持する必要があるということでもあります。

 

あなたにとって最適な検索エンジンは?

必要な情報を検索する際に、自分に合った検索エンジンはどちらでしょうか。

 

Googleは誰もが知っての通り、世界で最も利用されている不動のユーザー数を誇る検索エンジンです。

Googleがユーザーに提供する検索結果の質は、私たちユーザーが検索エクスペリエンスに期待するものとなっています。

Googleは常に検索エクスペリエンスの改善に取り組んでいるのです。

参考:Google 検索の仕組み | 概要

 

その他の競合他社は常に市場のシェアを争っている状態ですが、DuckDuckGoはGoogleの最も手ごわい競争相手の一つといっても過言ではありません。

その理由の一つに、プライバシーを守りたいユーザーにとって、プライバシー保護に重きを置くDuckDuckGoは最も適した検索エンジンであり、プライバシー保護の強化に加えて、ユーザーに提供できるサービスが充実しているのです。

 

あなたにとって最適な検索エンジンはどちらですか?

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最後に・・・

私は長い間Yahooメールを使用していました。

検索エンジンもGoogleよりYahooを愛用していたタイプです。

 

Yahooのトップページでは、様々なニュースをスクロールして楽しむことができ、そのニュースはユーザー毎に合わせて調整されているため、常に私の関心のある分野のニュース記事を確認することができます。

 

私の個人情報や検索履歴などのプライバシーに関する内容を保存しなければ、Yahooは私の興味をそそるサイトではなかったかもしれません。

私は関心のある記事を手軽に確認することができたので、特にネット上のプライバシー云々をそこまで大きく気にしたことはありませんでした。

 

では、DuckDuckGoやGoogle、Yahooなど、どの検索エンジンを利用すべきか?については、自分にとって最適である検索エンジンを選択すべきであり、これは完全に好みの問題になります。

 

どの検索エンジンも、おそらく自分が探している答えをスムーズに得ることができます。

 

プライバシーを重要視する方であれば、間違いなくDuckDuckGoをオススメしますし、豊富なリソースを重要とするのであればGoogleの方が使い勝手が良いという方も多数いると思います。

 

プライバシーを守りたい方にとってDuckDuckGoは選択肢の一つになると思います。