【BBC気になるニュース】グレートバリアリーフは1995年以降サンゴの半分が消滅しています

日本人にも人気の旅行先、オーストラリアのグレートバリアリーフのサンゴ礁が半分以上消滅しているという気になるニュース記事の紹介です。

www.bbc.com

 

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引用元:The Great Barrier Reef: Everything You Need To Know

 

グレートバリアリーフは1995年以降サンゴの半分が消滅している現実

グレートバリアリーフのサンゴ礁が、気候変動の影響によって海水温が上がり、1995年以降サンゴの半分以上を消滅しており、あらゆる種類のサンゴが、世界最大のサンゴ礁地帯全体で衰退し続けていることを専門化が指摘しています。

近年最も際立った白化現象は、2016年と2017年に起こりましたが、今年はそれを上回る状況になっています。

 

もう時間はなく、温室効果ガスの排出量をできる限り早く削減しなければならないと専門家は述べています。

 

Proceedings of the Royal Society B(英国王立協会の学術誌)」 に掲載されたこの研究は、クイーンズランド州のARC Centre of Excellence for Coral Reef Studiesの海洋学者によって実施されました。

 

科学者たちは、1995年から2017年までのサンゴ礁の状態を下記のように伝えています。

◆グレートバリアリーフは僅か5年間で3回目の大量白化に苦しんでいます。

◆オーストラリアはサンゴ礁の状態を「VERY POOR(非常に悪い)」に格下げすることを余儀なくされました。

引用元:Great Barrier Reef suffers third mass bleaching in five years - BBC News

彼らは全てのサンゴ礁のサイズと種類が消滅し続けているなかで、特に枝分かれした「テーブルサンゴ」で、個体数が50%以上消滅していることを発見しました。

これらは通常、魚や他の海洋生物の生息地を守る大きな役割を果たしているものです。

 

サンゴの色は、本来サンゴと強制しているべき褐虫藻として知られる藻類によって付いているのですが、海水温上昇のストレスに晒されたサンゴが褐虫藻を追い出してしまうことからサンゴの白化が発生しています。

 

サンゴは通常の状態(海水温低下)に戻れば、回復は可能ですが、それは何十年とかかるのです。

 

活気に満ちたサンゴの個体数には、何百万もの小さな赤ちゃんサンゴと、大きな大人のサンゴがいると専門家は述べており、2019年に行われた調査結果では、大人のサンゴのほとんどが死んでしまったが故に、損傷したサンゴ群の再生に非常に苦労していると報告されています。

 

これは、繁殖する大人のサンゴが少ないため、必然的に赤ちゃんサンゴも少ないからであり、この結果は、グレードバリアリーフが回復する能力が過去に比べて損なわれていることを示しています。

 

サンゴ礁の未来

昨年、オーストラリア政府のサンゴ礁に関する公式機関(GBRMPA)では、人間による温暖化がサンゴ礁の長期的な存続に対する最大の脅威であり続けていることを確認しました。

 

人間が引き起こす問題で将来的になくなってしまうかもしれない場所についても記事にしていますので、そちらも読んでいただければと思います。

関連記事:将来地図から消えてしまうかもしれない世界の10の場所

 

2300km以上にも及ぶサンゴ礁は、「科学的且つ本質的な重要性」から1981年に世界遺産に登録されています。

参照:The Great Barrier Reef, Queensland

しかし、特に過去10年間で、サンゴを殺し、他の海洋生物を分散させ、藻類や他の汚染物質の成長を加速させた温暖な海によって甚大な被害を受けました。

 

グレートバリアリーフは、その巨大なサイズによって充分に保護されていると考えられていましたが、結果的には世界最大で比較的充分に保護されたサンゴ礁地帯でさえ、危険に晒され衰退していることを示していると専門家は述べています。

 

世界の気温は、産業革命以前からすでに約1℃上昇しています。

国連は、その上昇が1.5℃に達すると「世界のサンゴの90%が消滅してしまう」と警告しています。

 

人類の課題として環境問題を取り上げたオススメ映画もあるので、ぜひ観ていただいて、今地球が直面している問題、私たちがすべきことを少しでも学ぶ人が増えたらなと思っています。

関連記事:人類の課題:「環境問題」を突きつけるオススメ映画9選

 

最後に

今私たちは、新型コロナウイルスによって、とんでもない時代に生きています。

これは、ただ「中国から発生したウイルス」では片付けられない問題なのです。

人類が長い間、環境に配慮せず、共存すべき自然界に配慮せず、好き勝手に生きてきた顛末だと思いませんか?

人間は発展することだけを目標に生き続けてきました。

声を上げることができない自然界は、人類を滅ぼすウイルスを作り出し、今人類に訴えかけているのだと思いませんか?

 

私は、環境活動としてデモをすることをあまり良く思っていないタイプです。

世界中で気候変動デモが起こっていますが、そのデモ隊の足元にはゴミが落ちているのです。

何百人、何千人と行進しているにもかかわらず、誰一人として足元のゴミを拾わない光景を見たときに、この人たちは何を訴えているんだろう?と奇妙な気持ちになりました。

 

人間が犯してきた環境汚染への代償は想像以上に大きく、一瞬で変えられるものではないのです。

だからこそ、地球の環境問題に目を向けるのであれば、今自分にできることを一人一人がやるべきだと思いませんか?